親しむべき人
お釈迦さまは「親しむべき人」について様々に説いておられます。ある説では口では親身に寄り添うといいながらもそれを実行しない人や他者の欠点ばかりを指摘する人などには親しんではならない親しむべきはそばにいて安らぎを与えてくれる人だと申しております。信頼できる父親に抱かれる子供が何ものにも恐れることなく安心していればどんな苦や不快も感じないであろうという譬喩でも説明されています。これに続いて喜びや称讃を得るためには「精進」が必要だと述べられます。精進とは教えを正しく実践し戒律を保つことを大事にした生き方を実践することです。そうすると、苦しみから解放されることによる喜びと他者からの称賛が得られるというのです。修行の目線でいうと仏法と戒律を保った生き方となりますが一般の生活においては欲や怒りをうまく制御し生活環境を調え、偽りのないあり方を精進ということができます。このようなあり方でいる人は親しむべき人であり他者に対して安らぎや安心を与える人といえるのでしょう。