見覚えのある車
認知症の母の介護のために3時間かけて、K市に通っています。K市は両親の出身地ですが、私自身は住んだことはありません。子供の頃から何度も訪れているので、それなりにはなじみのある土地ではあります。母の住まいから車で15分ほどいったとある店の内部に見覚えのある車が飾られていることに気付いたのは、もう2年ほどまえのことでしょうか。見覚えのある車とはフィアット社の車で、1960年代終わり頃から1970年代にかけて我が家にあった車です。小さな赤い車で、小学生だった私は父や母の運転であちこち出かけたものでした。国産車に買い替えた後は、K市に住んでいる父の姉である叔母に譲り、伯母が長く乗っていたことを覚えています。人口11万人ほどのK 市。見かけたその車を見る度に、我が家にあったものではないか、という気持ちを拭い去ることができません。妹と二人後部座席に乗って、母の運転でプールに向かっている、そんな夏休みの思い出を秘めて、赤い車のヘッドライトが私をみているような、そんな気がしてならないのです。いつか確かめてみたい、と思いつつ、そのいつかはいつ、と思いを重ねています。 (カウンセラー 竹田)カウンセリングルーム 気分向上委員会https://kibun-kojo.com