それは、夜もとんと更けた帰り道での事じゃった。
野良仕事(事務職)を終えたかものはしが、ようやく家に帰ろうとした時のこと。
外に出ると、それはそれは強い雨が降っておったそうな。
どれ、傘を差そうかのぉ。
今日は一日中、雨が降ると分かっていたかものはし。
車で来て、徒歩7分ほど先の駐車場に停めておりました。
そこまで行こうと思った、その矢先…
ゴオオッ
と、それはそれはものすごい音を立てて、風が傘を持って行こうとするではないか。
必死に傘を抑えて、徒歩7分先の駐車場へ向かうかものはし。
しかしちょっと動くのもままなりません。
少し先を歩いていたよそのじーさま(サラリーマン)は、傘を壊されておりました。
いつもは家に電話をかけて、ばーさま(相方)と話しながら帰るかものはし。
そんな余裕はありません。
2分ほど歩くと、もう傘のご利益の無い足の方からずぶ濡れになっているのが分かります。
しかも、その後には吹きっさらしの橋を渡らねばなりません。
このままでは傘が壊れるのは必定
よし、諦めよう。
諦めのいいかものはし。
おもむろに傘を畳むと、傘の壊れたじーさまを横目に一目散に走って行ったではないか。
すると、あれだけ難儀していた橋も、あら不思議、楽々と渡れたではないか。
そのまま雨の中を5分程度のランニングをして駐車場に達したかものはし。
5連勤を終えた解放感と残業の疲れによる最も頭を使わない解決法で、無事に車に着きましたとさ。
…連休、風邪をひかないといいのぉ…
~今日の一曲~
どしゃぶりの夏 / 石川よしひろ