ぼてぼて茶 | かものはしの口遊〜くちずさみ〜

かものはしの口遊〜くちずさみ〜

島根から札幌に来て18年目。相方、娘に猫(雌)も加わり、居場所が徐々に奪われていく様子を口遊みます

駅前の冠水も治まったようで、ようやく市内バスも復旧。市立病院によったついでに駅前へバスで移動。

さすがに復旧一日目。昨日まで冠水していたというだけあって未だに道脇に土嚢が積んであった。会社の中に入った水や土砂を掃き出したり水で流したりと、仕事の前に会社の玄関の掃除に忙しそう。駅前の道路は土嚢の処理のせいか渋滞。昨日、一昨日と外にでられなかった人が多いのか、平日にも関わらずどこもかしこも人が多かった。

そんな中、今日は市内見物も兼ねてドンブラコッコと松江を徘徊。
まずはカラコロ広場で昼飯。ちょうど会社の昼飯時か会社員らしき人が多かった中、昼休みを過ぎて会社員が一斉に店を退いた後ものんびりとコーヒーを飲んでプー太郎生活を満喫
カラコロ工房を用もないのに近くの日赤を脱走してきたような出で立ちで徘徊。首を固定したままウィンドーショッピングをしておったが、よく病院に通報が無かったのぉ。

その後、松江城へ移動。
首を固定していて下が向けないかものはし。松江城の急勾配の階段、登りは全然余裕なのだが、下りは全然階段が見えねぇ…。しかし松江城に毎年のように登るかものはし。なんとなく階段の角度を知っておったのでそのあたりを計算しながら見事下城。松江城程度にわしの野望は妨げられぬわ。

歩き疲れて通りがかった御茶屋で休憩。
ここは雑誌でもちょっと有名な「ぼてぼて茶」のお店。このぼてぼて茶、松江名物の飲み物で、戦場に向かう際に腹ごしらえに、お茶に赤飯、タクアン、高菜漬け、煮豆、アラレを少しずつ入れた、お茶漬けよりも飲み物に近いお茶漬け。
噂ではあまり美味くない…とさんざん聞いておったが、まずは出てきたお茶を飲む

………マズッ…

いや、これは何だ?インリンの料理か?どうやらお茶に茶の花を煎じて泡立てたものらしいが、お世辞にも美味くはない。いや、わしの舌が高尚なものを受け付けないだけかもしれんがこれはいかん。500円払ってこれか…と思いながら、恐る恐る赤飯やらタクアンを一気に放り込む。

…おや、なんだろう、この微妙な味は。
赤飯がどこか玄米茶のような風味を醸しだしながらアラレがいい食感を生み出して、高菜のしょっぱさと煮豆の甘さがお茶の苦みに混じっていい味を出しておる。
…と一瞬思えた段階で負けである。トータルでは美味いとは言い難い。が、一瞬一瞬で「美味しいかも」と思えるあたりがこのお茶の魅力もしくは魔力
ううむ、まぁ案外悪くないではないか。あまり美味くないから…という予備知識のお陰で期待してないのがよかったのか、思ったよりも全然食えた。
ただ、これが500円…わしは500円分のチロルチョコの方が全然うれしいがのぉ。
彦摩呂風に形容するならば「お茶界の多数派工作や~」あたりであろうか。

その後、武家屋敷や小泉八雲記念館あたりをフラフラと放浪。なかなか松江もいいではないか。

帰りに宍道湖と大橋川を見たが、大橋川はヤバい。もうちょっと降ったらもう一度溢れるぞ、これは。雨が降ってないとはいえギリギリの水位。絶体絶命都市ならば、ここに近づいた瞬間何かが崩れるもしくは陥没する
さらに宍道湖はもっとヤバい。松江城の上からみた宍道湖は茶色だった。大きな水たまりだった。
堀川の遊覧船も観光客が乗っておったが、何が楽しくてこんな汚い時の堀川を遊覧するんだろう。堀川の亀さえ顔を上げて泳いでおったというのに。


沈む嫁が島
大雨の影響で濁った宍道湖と、まだ地面が沈んでる嫁ヶ島