商人に期待すること | 団塊世代の"愚考にため息"

団塊世代の"愚考にため息"

ふと思い出す過去の出来事と後悔。次々と、浮かんでは消えていく愚考を書きとめていけば、いつかはネタ切れになるはず。きっとその後は、良き日々の思い出だけが浮かんでくるにちがいない。

長野盆地は、昨日の雨は上がり、陽がでています。

ある私企業で営業車にGPSを設置して営業車の軌跡を調査しました。

そこで、ある営業パーソンは毎日決まった時間に決まった場所に営業車を2時間停車していることが判明しました。例外なく毎日欠かさずこのルーティンを繰り返し、さらにこの場所は営業担当エリアから20KMも外側でした。

 

当然担当エリアへ戻るのに往復40KM1時間を要するので、時間と燃料費が営業活動費として浪費されます。もちろん、この営業パーソンが会社の利益に大きく貢献する受注実績をあげている限りは経営者は黙認します。

このルーティンで営業実績が上がるはずはなく、合理的判断に基づきサボタージュと評価されると、就業規則では懲戒解雇の要件を満たします。

 

ふと、大学を卒業して最初に入社した会社の新入社員教育で営業に2週間配属されたことを思いだしました。春先でしたのでビアガーデンのチケット販売を課せられました。何人かの同期と毎朝会社を出発し、ばらばらに夕方帰社します。自分は学生時代お世話になったアルバイト先の何社かの営業部長を訪ね、就職の挨拶をしてご祝儀にチケットをまとめて買ってもらっていました。

地方出身者は地縁血縁がないのが多いので、毎日飛び込みして名刺を集めていました。自分は飛び込みをしていないので名刺はアルバイト先の管理職の名刺数枚です。訪問先がなくなった後はまっすぐ自宅に戻り夕方帰社していました。

 

営業レポートは、街を歩きながらビル内のオフィスの看板を書いていました。

そして研修終了時に同期で販売枚数は一番でした。営業の上司は売り先をみれば販売方法がわかるので、飛び込みセールスをしなかったことがわかります。結果が最優先ですから、たくさん売った新人に文句はいいませんが、有望な営業戦力として迎えようとは考えません。

新人研修の履歴がこの会社で最後まで影響したのかもしれません、一度も営業部隊に参加する機会はありませんでした。営業パーソンとしては不適格と評価されたに違いありません。

 

しかしながら、起業して事業主になっても、若い頃の成功事例は記憶しています。品行方正にまじめに公序良俗に反することなく無遅刻無欠勤の従業員が会社の利益に貢献する期待される従業員ではないことです。商人に期待するのは、違法でない限り、なんでもありで、仕事を取ってくることであります。