知りあいに、東京神奈川より安全な長野の高原を選んで、千葉から疎開した家族がいます。311以来、海から山へ、レジャーの軸足が移っていました。ところが今回の御嶽山の噴火が、再び逃げ場のない日本列島の現実を教えてくれました。
団塊の世代は、小学校で富士山は死火山か休火山と教わりました。富士山は江戸時代に噴火しましたが、昭和の時代には噴火はしないというのが定説でした。ところが最近は、この名称がなくなり、全ての火山はいずれ噴火するということになりました。富士山は活火山とされています。いままでは1000年に一度の自然現象は計算にいれなかったのですが、311以来、1000年に一度の未曾有の事象という表現が多用され、死火山も休火山もいつかは噴火する活火山になりました。
いつ噴火するかわからない富士山を心配する前に、今起きている「虫刺され」や「反社勢力」や「精神を病んだ犯罪者」などに振り回されています。確かに目の前のハエを追い払うほうが優先順位は高いです。
でも、「それじゃだめじゃん」ということであります。
吉野輝一郎
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