あれからずいぶん時がたちましたが | 団塊世代の"愚考にため息"

団塊世代の"愚考にため息"

ふと思い出す過去の出来事と後悔。次々と、浮かんでは消えていく愚考を書きとめていけば、いつかはネタ切れになるはず。きっとその後は、良き日々の思い出だけが浮かんでくるにちがいない。

この人の家族との絆はすでに破綻しかけていましたが、離婚は会社員として不利になると思い、問題解決を10年以上先送りにしていたそうです。皮肉なもので、家族とのコミュニケーション不足が会社で最後の勝負に出たときに裏目にでてしまいました。

取締役である直属上司の公私混同、不適切な取引、不正な出費などに気づき、会社の将来性に疑いをもち、内部告発を決意しました。これを家族にもらしたところ、夫人は、不安になり「主人は退職するといっているが何があったのか」と直属上司に相談しました。

上司がどれだけリップサービスがお得意で不誠実かという肝心なところを家族には伝えていなかったそうです。上司に部下の不穏な動きが伝わり、弱みを握られてしましました。

延長10回の裏、3塁に走者がいるというサヨナラ負けの脅威の下、キャッチャーのエラーでゲームオーバーになったようなものです。信頼できる人間とチームを組まなければ勝てないという気持ちで再スタートをねらったにもかかわらず、位置についてスタートでまさかのフライングで退場となりました。

あれからずいぶん時がたちましたが、折にふれてこの誠に残念な幕切れを思い出します。