後に「砂漠の嵐」作戦を実行した米国大統領の大統領就任式典に、米国製品(スーツケースで有名なブランド)の拡販に功績があったとして、日本の某メーカーの創業者が招待されたことがありました。この会社の強みのひとつは豊富な資金力による「塩漬け」作戦だと、競合他社の営業マンが陰口をたたきます。
例えば、無名の海外ブランドが日本でブレークしそうな情報を入手すると、すばやく、担当役員がブランドオーナーを訪問します。日本の大手企業であることを名乗り、「餅は餅屋に」といって、日本国内での独占販売権を獲得します。この戦略を、競合他社の営業マンは「競合ブランドの塩漬け」戦術と批判します。
なぜ、悪口かというと、日本での流通に独占契約(排他的)を結ぶので、他社はこの新ブランドに手をつけられないからです。新ブランドが成功する確率は高くはありませんが、もし、ブレークしたときは、独占販売権がありそれなりに稼ぐことができます。
しかしながら、経営者の狙いは別のところにあるそうです。
限られた市場のなかでの競争ですから、新ブランドが誕生すれば、従来の自社ブランドがくわれてしまいます。そこで、新芽を摘む作業をすることによって、マーケットシェアを確保しようとします。独占販売、流通契約をすることにより、新ブランドオーナー自身も日本のマーケットに参入できません。必要があれば、この日本の会社は理由をつけて、新ブランドが日本市場で成長しないように、ネガティブな動きをすることができます。これが「塩漬け」戦術です。独占販売権をもっていますから、売ることができますが、売らないこともできるのです。
昨今の円高により、企業買収案件の報道が増えていますが、こういう企業防衛の戦術を大手企業はや
ってきたようです。