「杉さまのにおい」と喜ぶ、オバちゃんたちの気持ちにはなれません | 団塊世代の"愚考にため息"

団塊世代の"愚考にため息"

ふと思い出す過去の出来事と後悔。次々と、浮かんでは消えていく愚考を書きとめていけば、いつかはネタ切れになるはず。きっとその後は、良き日々の思い出だけが浮かんでくるにちがいない。

北京オリンピックの前に、中国でSARSが発生し、世界中の旅行者が中国行きを控えたことがありました。上海万博の前はブタインフルが流行し、パンデミックという言葉を学習しました。


日本の伝染病専門医が、「日本人がインフルエンザなどにかかりにくい理由のひとつに、握手をしないということがある」とコメントしました。そういえば、国政選挙運動期間中、不特定多数の有権者と握手する機会が多い我が国の立候補者は、白い手袋をしているのを目にします。

握手といえば、バブル最盛期に欧米で仕事をしていた頃、レストランで食事中に知り合いの欧米ビジネスマンがテーブルのそばを通るたびに、一声かけ、握手をしていたことを思い出します。

今日も元気であることを積極的にアピールして、ビジネスシーンでアグレッシブな態度を示すためでした。パンを食べていなければ、それほど気にならないのですが、いろいろな人から食事中にウイルスをもらっていたような気がします。

一番苦手だったのは、一人のフランス人でした。この人(男性)は手にコロンをつけていたので、握手をするたびに慣れない香りがくっついてきました。ビールを飲んでいるときは全く気になりませんが、この香りの移った手でお茶を飲むたびに、違和感を覚えました。

「杉さま」も手に香水をつけて舞台に立つそうです。しかしながら、ひいきの役者と握手をして、「杉さまのにおい」と喜ぶ、オバちゃんたちの気持ちにはなれません。