愛知県がんセンター研究所(名古屋市)が興味深い研究結果をまとめました。
1日2回以上歯を磨く人が口の中や食道のがん になる危険性は、1回磨く人より3割低く、逆に全く磨かない人の危険性は、1回磨く人の1・8倍だったそうです。
約3800人を対象とした疫学調査の結果で、歯磨き習慣と発がんの関連を示す報告は国内初で、日本癌(がん)学会で発表されています。
同研究所疫学予防部の松尾恵太郎室長は、
「口やのどには発がん物質とされるアセトアルデヒドを作る細菌がいる。歯磨きで細菌や発がん物質が洗い流されるので、少なくとも朝と夜に磨けば、がん予防に役立つ。」
と話しています。
同センターを受診した人の中から、口の中やのどなどの頭頸部(けいぶ)がんと食道がんの患者計961人と、がんでない2883人を対象調査しています。
そして、歯磨きや喫煙、飲酒などの習慣を、年齢は20~79歳で平均61歳の人達に聞いて解析したたところ、
2回以上磨く人は1回の人に比べ、がんになる危険性が約29%低く、全く磨かない人の危険性は2回以上磨く人の2・5倍でした。
喫煙や飲酒をする人だけの解析でも同様の結果で、歯磨き習慣がないことが、ほかの危険因子と関係なく、独立したがんの危険因子であることを強く示すものだということです。
食後の後には”歯磨きの習慣”をつけることで、虫歯予防と”がん予防”の一石二鳥になるので、面倒くさがらずに”歯ブラシ”を携行して、どこでもちょっとした時間を見計らって歯磨きをしてみましょう。
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