弁護士出身の実業家・林田です。
被験者数=サンプルサイズをどう設定するか?
今日はその2回目。
定性的に決定するやり方です。
イ.定性的に決定するやり方でポイントになる
のは、先行研究です。
つまり、「先行研究からすると本研究で妥当な
サンプルサイズはN20×2」といったロジック
になります。
ロ.イの説明だけだと、あまりに「決めつけ」
という感じがするので、有意水準や検出力に言
及する例もあります。
たとえば、「薬理と治療」51・7.1054(東洋新
薬)がその例で、
「予備検討の結果(未公表)をもとに、有意水
準0.05、検出力0.8とし、脱落中止を考慮し
て、N20×2」としています。
ハ.有意水準0.05、検出力0.8はほぼ決まり
なので、効果量だけ先行研究を引用する例もあ
ります。
この場合、効果量は、(アクティブ群の平均値
-プラセボ群の平均値)÷(プラセボ群の
SD)という計算式で導きます。
たとえば、変化量がアウトカムだとして、アク
ティブ群の平均値が2.2、プラセボ群の平均値
が2.0、プラセボ群の標準偏差が0.8ならば、
(2.2 - 2.0)÷0.8=0.33となり、効果量=0.33
となります。
ただ、効果量=0.33だとかなりのN数になる
ので、これをそのまま採用するかどうかは一考
するところで、単純な定性的アプローチ(イの
やり方)に留める例もあります。