【世界的ヒット】Netflix「全裸監督」「全裸監督2」を観て思ったこと | 優しい世界・還暦の逆襲

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コロワクのせいで死にかけました。生きてるうちに、言いたいことを言わせていただく!

ども~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!

今日は2個目の記事となります。本日のニュースについては前記事をご覧ください。

 

 で、今話題の「全裸監督」&「全裸監督2」見ましたよ~。世界的に凄い人気みたいで、「3」の制作も決定だそうです↓

 

Netflix『全裸監督』は『スター・ウォーズ』級の扱い! 新たな大プロジェクトも進行中⁉


日刊サイゾー 2021/06/29 21:00 文=黒崎さとし

 

伝説のコンビ、村西とおる(山田孝之)と黒木香(森田望智)

 

↑知ってる人は知っている、80年代のAV業界を席巻した、村西とおる監督と、彼が見出した超個性派女優の黒木香など、実在の人物が実名(一部は仮名やフィクション)で登場し、「村西伝説」の一部始終をドラマ化。

 

 しがないセールスマンだった村西が、ビニ本屋、裏本屋を経て、AVに進出。悪徳警官、893、AV業界を牛耳る大手メーカーなどの障壁をものともせず、前科7犯、借金50億を名刺代わりに暴れまくる…。

 

 ということで、一種の痛快サクセスストーリーに仕上がってて、退屈せずに一気に見れました。エロ場面もそんなにエグくないので、そういうのが苦手な方にも、そんなにキツくないかも。あと、音楽が素晴らしかった。

 

 ただ、こっからは少々ネガティブなことを書きますが、こういういわゆる破天荒な生き方をしている村西氏。実は世間一般では「保守」「右翼」としても知られてます。

 

 例えば 「従軍慰安婦問題など、どれ程の日本人に大きな損害与えたかわからない!朝日新聞は“国賊”!」と発言したりとか、テレ朝モーニングショーの玉川氏や岡田晴恵氏をボロクソにけなす(→出典)など、その辺のメンタリティーは、ほとんどネトウヨと変わんない。

 

 あと↓

 

 

↑ウヨ雑誌「HANADA」でおなじみ、花田紀凱氏のチャンネルに普通に出演してたり(過去に付き合いがあったらしいが)、かと思えば↓

 

 

↑毎日新聞チャンネルに出演し、例の愛知トリエンナーレの「表現の不自由展」については「脅迫に屈せず、表現すべきだ」と力説したり、昨年でしたっけ、N国党・立花がマツ子に「気持ち悪い」と言われて、執拗に絡んでいた件については、立花のことを徹底的かつ理路整然と批判してます。

 

 こっからは、少々ぶっ飛んだ話になりますが、「全裸監督」全編を見て、そして、ボクもリアルタイムで村西氏や黒木氏の活躍を見てて思ったけど、「過激」が売りの村西カントクだけど、一方で経営者としての顔もあって、売れないと食ってけなかった、という切実な現実のせいかもしれないけど、ボクは全然、ノーマルな性描写しかされてないと思うんですよ。

 

 だからたぶん、あれだけラジカルな生き方をされてても、政治的には中道右寄り(?)なのもわかる気がする。

 

 以前に書きましたけど(過去記事)、すでに77年に、イタリアのパゾリーニという監督が、性の極北的映画「ソドムの市」を世に出し、世界的センセーションを巻き起こしました。それに比べると、ボカシの薄さがー、とか、裏本(無修正本)がー、とか、女性を抱きかかえたまま、男性が立った姿勢で性行為を行う「駅弁スタイル」がー、とかって、どんだけ平和でノーマルな世界なんだ、と思ってしまう。

 

 もちろん、当時の日本は、今も微妙に残ってるけど、警察の謎規制によって、AVなどポルノ業界(やパチンコ業界、風俗業界)は上へ下への大騒ぎになってたんで、それに挑戦するのは命がけだったでしょう。しかし、アメリカでは、「プレイボーイ」などアダルト本は、最初っからボカシ無しだったし(ただし、日本のようにコンビニや一般書店には絶対置かない)、ポルノ映画も、実際に性行為をするのを撮影するのが当たり前。でも、日本では「本番撮影」はとんでもない犯罪だったという事実は、日本の後進性というか、謎ルールを物語ってますよ。

 

 一方欧米はキリスト教的倫理がキツいので、同性愛や肛門性交や未成年者の強姦を真正面から扱った「ソドムの市」が、各国で上映禁止になるわけですよ(未成年者は日本も同様だけど)。

 

 なんか、どうまとめていいか、よくわかんなくなってきましたが、日本という特殊な世界でのポルノ業界で、大暴れした村西監督が一種のヒーローなのはいいんだけど、彼の撮った作品が、世界的観点で見て「過激」だったか? という視点は、「全裸監督」ではなかった、ということかな。まあそれは、別の問題かもしれないですけどね。

 

 あと一点、村西氏本人じゃなくて、「全裸監督」制作側にひとこと。「2」のEP1冒頭で、政界に進出した村西氏が、渋谷の駅前で演説中の社会党・土井たか子氏(実名で登場)の横に、選挙カーで乗り付け、黒木香と二人で、昼間っからポルノワードを連発しながら演説を開始。土井氏は眉をひそめて逃げ出してしまう、というシーンがありました↓

 

こんなんが来たら、土井たか子もビビる?

 

 これは、どこまでが事実がわかんないですけど、土井たか子氏と言えば、やはり社会党の一時代を築いた、それなりのビッグネームなんで、もうちょっと有名な俳優を使うなどして、一定のリスペクトがあるべきだったと思います。

 

 なので、村西氏が土井たか子を「売国奴!」とかののしっても全然OKなんだけど、ドラマだと、単にポルノワードが汚らわしいと思ってるだけの、アタマの硬いオバチャン、という描写になってた、というか、単なるバカ扱いになってたので、それはあんまりだろうと思いましたよ。

 

 以上、延々と書きましたが、実は、作品は、そのクリエイターの政治スタンスとリンクしてるかもですね。ということで(^^)/