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昨日はたまたま見たNHKのワールドニュース番組がひどかったんで、怒りにまかせて書いちゃいましたが、ボク自身も、旧約聖書から始まるユダヤ問題について、まとまった資料を読んだことがないので、これを機に、なるべく短くわかりやすく、書いてみたいと思います。
①旧約聖書
キリスト教徒なら誰でも持ってる旧約聖書は、この世界の成り立ちとかユダヤ民族の興亡に大半を割いています。有名な最初の人類アダムとイブの直系の子孫がアブラハムという人で、彼がユダヤ民族の大元の祖先とされてます。ここから、ユダヤ民族は神に選ばれた民だと思ってるという「選民思想」説が生まれ、後の迫害につながります(ちなみに新約聖書はキリストが生まれて以降の話で、ユダヤ教では無視されてます)。
②民族離散
旧約聖書には、ユダヤ民族が、元々住んでいた土地「カナンの地」つまり現在のイスラエル付近からあちこちを移動する様が描かれています。そして紀元0年頃、イエスキリストが誕生したあと、紀元一世紀ごろに、ローマ帝国によってカナンからユダヤ民族は追放され、約2000年間の放浪が始まります。
③イスラム教の聖地
その後、紀元610年に、ムハンマドによってイスラム教が起こり、アラブの人々の間に広まりますが、実はイスラム教でも旧約聖書を聖典のひとつにしています。そして、632年、ムハンマドはこの世を去りますが、そのことを記念して、紀元700年ごろに建てられたのが、エルサレムのど真ん中にある↓
ムハンマドは馬に乗り、この黄金のドームを蹴って昇天したという伝説になっている
↑アル=アクサー・モスク(アルアクサモスク)というわけ。で、この場所は、元々、ユダヤ教の信仰の中心である、「エルサレム神殿(ソロモンの神殿)」のあった場所で、ユダヤ人的には、ここにもう一度神殿を建てることが悲願になってるわけですよ。イスラエルは、すでにCADで神殿(ソロモンの第3神殿)のCGを作っており、収納する調度品なども揃えているそうです。その再建(=モスク破壊)を祈る場所が、このモスクの外側にある「嘆きの壁」。つまり現在最もリアルな第三次世界大戦の引き金…。↓
神妙な顔で紛争を煽るバカトランプ
③東欧系ユダヤ民族の誕生
一方、ほぼ時を同じくして、ロシアの東南、黒海とカスピ海をまたぐ地方にハザールという国があり↓
存在したのは7世紀~10世紀
↑西に東ローマ帝国(キリスト教)、東にイスラム帝国(アッバース朝)があったため、国の独立のために、国民全員がユダヤ教に改宗したとされます。これが、いわゆるアシュケナージ(東欧系ユダヤ人)の発生とされます(元々中東にいたユダヤ人は「スファラディム」と呼ばれます)。
④西欧圏での迫害
10世紀にハザールが滅亡すると、ハザール人がヨーロッパに流出。すでにキリスト教が広まっていたヨーロッパ(ロシア、フランスなど)で迫害が始まり、20世紀、ナチスドイツのホロコーストで頂点に達するという…。
⑤イスラエル建国
ヨーロッパで「普通の仕事」に就けなかったハザールユダヤ人は、金融業などに流れ、ロスチャイルドのような大財閥が出来、それなりの政治力も持つようになったと。そこで、19世紀ごろから、イギリスなどを動かして、どこかに定住できないかという話(シオニズム)になり、第二次大戦直後、英領パレスチナに新生イスラエルを、武力で「建国」するわけですが、侵略されたアラブ人が黙っているわけがなく、それが第一次中東戦争になるわけですよ。
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以上、物凄い駆け足でまとめてみましたが、現在のイスラエルは、東欧系アシュケナージがマジョリティーで、中東系スファラディムは少数派。しかも、スファラディムは、民族離散後は、アラブ系の人とそんなに争いを起こしていなかったと聞きます。
そして、御覧のように、ユダヤ教・キリスト教・イスラム教は、親戚筋にあたる宗教なのに、キリスト教徒によるユダヤ教徒迫害(ナチスも実質キリスト教徒)、ユダヤ教vsイスラム教の中東紛争などが起こっています。
はてさて、日本に住む我々はどう関わったらいいんでしょう? ということで(^^)/
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