今日は韓国の政治状況について書こうと思います。金正日国防委員長の逝去と関連して韓国問題がおろそかになりましたが、正常な状態に持っていこうと思います。
さて韓国ですが、年初からハンナラ党が絨毯爆撃に見舞われパニックの二乗状態に陥っています。9日にハンナラ党のコ・スンドク議員(2MBの兄であるイ・サンドク系)がパク・フィテク国会議長(ハンナラ党パク・クネ派)から2008年に全党大会を控えて高額の現金が入った封筒をもらったし、パクの秘書が自分以外にも多数の議員に金を配ったと暴露したのです。そうでなくともこのパク国会議長は昨年のソウル市長選挙の際に選挙管理事務所のHPがDdos攻撃を行った容疑者らとして、青瓦台の秘書陣、パクの秘書ら複数のハンナラ党議員秘書らの名前が上がっていることもあり、政権ぐるみの選挙不正が行われたとの疑いが極めて濃いなど、激流に呑まれた状態です。
もちろん2MBは知らぬぞんぜぬを決めこんでいますが、それは昨年末に韓国の教授新聞が昨年の4字成句(4文字熟語)に엄이도종(オミトジョン=掩耳盜鐘)を選んだことがまったく正しかったことを意味しています。この掩耳盜鐘という4文字熟語の意味は耳を押さえて音の鳴る鐘を盗もうとする,転じて鐘を盗もうとする泥棒には鐘の鳴る音も聞こえない、つまり自分のしていることが間違っていることなど考えもせずに,他人の批判や非難を聞きたくないので耳を塞ごうとするが、どうにもならないと言うことです。
まさにDdos攻撃問題で自分の足下に火がついているのも知らずに,聴かぬふり、知らぬふりを決め込んでいる2MBのことを辛らつに批判したわけです。しかしいつまでもそんなことが通じるわけはありません。すでに火は足下から広がり遼遠の火のごとく燃えさかろうとしているのです。
検察はDdosk攻撃が数人の議員秘書が独断で行ったことであると捜査結果を発表し,火消しに大わらわですが、民衆の誰もが「そんなわけがあるはずがない」と、その捜査結果を信じようともしていません。
すでにソウル大、カイスト大、高麗大の学生らがDdosサイバーテロ事件の厳重捜査を要求して時局宣言を発表しており、それを受けた延世大、成均館大、国民大など12の大学が5日、共同時局宣言を発表しています。韓国の大学生が登録金(授業料)など生活上の問題ではなく具体的な政治事案をもって時局宣言を発表するのは1990年代に全般的な社会の民主化(あくまでも手続き上の民主化)が一程度進展したことから、学生運動が衰退した後、事実上初めてのことです。
しかもこの時局宣言発表は大学生組織(全国大学総学生会協議会=全大協)の主導によるものではなく、比較的に政治に無関心であったいわゆるノンポリの学生らが,自主的に提案し,作業を進めたという特徴があります。昨年12月26日に発表されたソウル大の時局宣言は「ソウル大学生一同」の名で発表されています。
彼らは、Ddos攻撃は民主主義の根幹を揺るがすサイバーテロだとして、これをそのままにしていては民主主義が根元から崩れ落ちると言う危機感の現れとして時局宣言を発表するに至ったと明かしています。さらに学生らは、今回のDdos攻撃は李承晩政権崩壊の契機となった1960年の3.15不正選挙を彷彿とさせるとしながら、事態がはっきりと解明されなければ、第2の4.19蜂起をもたらす事になるとした極めて強烈な宣言です。
そして特別検察(日本でいう検察特捜部)を構成して、犯人と繋がる政治家とその所属する政治組織は、法の峻厳な処罰を受けるべきだと主張しています。ソウル大の例を上げれば、宣言発表後わずか17日間ですでに時局宣言に署名した学生が3500人を超えル拡大を見せています。これは学生らが「登録金」や、失業問題などで不満を持っているだけではなく、より社会的な政治問題に強い関心を持っていることを示していると言うことが出来るでしょう。
そして学生らは「今年の総選挙と大統領選挙で国民と大学生が参加した力で歪曲された政治文化を是正し社会を変革しよう」と訴えています。
こうなるとハンナラ党も安穏としてはいられません。昨年ソウル市長選挙での敗北後ハンナラ党は中央執行部が解体され,非常信号が点滅しました。崩壊寸前の状態に陥ったのです。そこで非常対策委員会がつくられましたが、その代表になんとパク・クネが就任したのです。事実上の党代表になったわけですがそのパク・クネはDdos攻撃の真相を明らかにし、パク国会議長の議員買収問題も明らかにすべきだとの見解を発表しました。「責任を取るべき事があれば責任を取る」とまで言っているのです。
果たしてこの姿勢が吉と出るか凶と出るか。問題はそこにありますが、可能性から言うと大凶となる可能性の方が大きいでしょう。
まず国会議長の議員買収問題ですが、告発したのが同じハンナラ党のイ・サンドク系議員だという点が問題です。パク・クネは早くから次期大統領選にハンナラ党の候補として出るつもりでした。そのためにはハンナラ党の候補者として選出されねばなりません。実はソウル市長選後のハンナラ党のみすぼらしい状態はパク・クネとしては大きなチャンスでした。これを口実に反パク・クネ派を一掃しようとしたのですが、うまくいきそうだったのが、パク国会議長の議員買収問題が対立するリ・サンドク派の議員によって暴露されたのです。
この真相を明らかにするのが大きな負担になるのは目に見えています。かといってうやむやにするわけにも行きません。しかしパク国会議長の議員買収が間違いない事実だとしたら、反対勢力のパク・クネ派に対する攻撃は一気に勢いを増すことになり、へたをするとパク・クネを中心にしたハンナラ党非常対策委員会の瓦解に繋がる可能性もあります。こうなっては大統領選挙も何もないでしょう。
他方Ddos問題で、それが青瓦台主導の事件である事が明らかになると、一気に2MB大統領弾劾にまで発展しかねません。統合進歩党は間違いなく弾劾決議を出すでしょう。そうなると政権そのものが崩壊する可能性も考えなければなりません。そうなっては元も子もなくやはり大統領選挙も何もなくなるわけです。
こうしてパク・クネもハンナラ党も断崖絶壁に立たされた状態です。
2MBは新年の辞で余裕を見せたと自己満足しているでしょうが、それこそ裸の王様です。隣の金正日国防委員長の逝去と関連して「北の混乱」「不安定化」を望まず,早く安定することを望むと様々な場所で言っていますが,今は隣よりも自分の家を心配するときです。崩壊しかかっているのですから。