スイスのグリンピースと市民団体「ベルン宣言」が主管して市民にとって「邪悪な企業」に与える「我々が見ている.民衆大賞」(Public Eye People's Awards)の2012年候補6大企業の一つに韓国の誇るサムソン(三星)企業が選ばれました。この賞は人間と環境に破壊的な影響を与える世界の主要大企業に与えるもので、毎年1月にスイス・ダボスで開かれる世界経済フォーラムの行事中に受賞イベントを開くことになっています。全世界のNGOが40大企業を推薦しその中から6企業が選ばれるのですが、選ばれた企業はどれも邪悪な企業と言われても仕方の無い、それこそ人類の敵とされてもおかしくない企業です。
6大候補に挙がった企業を見ると、第1にイギリスのバークレー銀行。国際食糧市場で投機によって毎年莫大な金を儲けている企業です。この企業の投機行為によって2010年だけでも4400万人が飢餓線上に追い立てられ、EUが関連規制を導入しようとしましたが,イギリス政府がバークレーと一緒になってこれを防いでいます。
次にアメリカ・アリゾナ州のフリーポート・マクマレーン(Freeport McMoran)社。インドネシアで世界最大の金と銅の鉱山を45年間運営しながら環境を著しく汚染し,労働者を拷問し殺害までしている企業です。
サムソンは、三番目に登場します。労働者の背骨の上に立てられたハイテク企業です。こう指摘されています。「サムソンは韓国で最も金持ちの会社で,工場で禁止された有毒な物質を労働者に知らせたり保護手段が無いまま使用してきた。その結果、最小限140人がガンの診断を受け50人の若い労働者が死亡している。ところが、はっきりとした証拠がないとの理由でサムソンは関連性を否認し,責任を取ろうともしない。しかし韓国で三星の権力はあまりにも大きく市民らは『サムソン共和国』と呼んでいる。」
サムソン企業のオンンャン工場ではすでに多くの人々が白血病や多発性脳硬化症、脳腫瘍などで死亡したり苦しんで来ました。去年はじめてオンャン工場で働いてきて白血病で死亡した女工(23歳)が、労働災害として認められましたが、これはほとんど奇跡に近い勝利だと言われました。
入社して2年で白血病になり亡くなったファンユミ氏
サムソンの労働者らはサムソンで労働災害が多くてもそれが認められないのは、労働組合がないためだと声をそろえています。世界に誇る大企業が労働組合もなく,従って労働者の権利はまったく企業の判断にゆだねられているという事実に管理人は驚くばかりです。サムソンのハイテク製品は労働者の命を吸って作られたものだと言うことです。管理人はまだ一度もサムソンの製品を使ったことがありませんが,今後も絶対に買わないでしょう。
4番目はシンジェンダ(Syngenta)という企業です。スイスの農薬製造会社で,ヨーロッパでは禁止されている除草剤(クラモキソン=パラコートの一種)を南半球で引き続き販売し、数千人の農民を死に追いやりました。
5番目は皆さんもよく知っている日本の東京電力です。6番目はデルモンテダムを造るからと言って4万人を追い出したブラジルの悪徳建設会社バレ(Vale)です。
どれもこれも邪悪な企業で特別にサムソンだけが邪悪だとは言えない状況です。またこの順番はまだ最終結果ではありません。10日のオンライン投票では僅差で東京電力が1位、三星が2位を記録しています。東電は政府の積極的な庇護の元で未だに真の邪悪さを見せていないので、それが一つ一つ暴かれる中で不同の1位をしめることになるかも知れません。そうなれば日本人ひとりひとりが東電に対してどのような立場を取るべきかを考える必要に直面することになります。もちろん日本はむろん世界に対して東電の罪をどう償わせるかと言う問題です。
しかし、これが資本主義企業の姿なのでしょう。サムソンや東電はそれをよくみせてくれます。何よりも大事なのは企業(つまり儲け)であって、彼らの目には労働者や地域市民の健康などは、掃いて捨てる程度のものにしか映らないのです。マルクスが思い起こされます。彼は間違えていませんでした。