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朝鮮問題深掘りすると?

初老の徳さんが考える朝鮮半島関係報道の歪み、評論家、報道人の勉強不足を叱咤し、ステレオタイプを斬る。

7日午後、セヌリ党(旧ハンナラ党)が白地に赤で書かれた新ロゴを発表するや、ネチズンらのパロディーが一気に押し寄せてきました。ほとんどが冷笑したもの、ハンナラ党の名前は一新したものの、本質はまったく変わりが無く、返ってその本質を隠そうとする姑息な態度に対する怒りを見いだせます。


いちいち解説はしませんが、ロゴを赤い便器に見立てたもの、セヌリ党のヌリが農作物を食い荒らすイナゴを意味することを使って、「赤いイナゴ」を書いて、セヌリ党を卑下したものもあります。ロゴマークを賄賂と不正腐敗で汚れた金を隠す便器に見立てたり、3歩歩いたら忘れると言う鶏を赤色で書いてセヌリ党を卑下したのもあります。一目で何を言わんとしているのかがよく分かると思います。白地に赤色で書いたロゴマークを「あえて日章旗を描いたもの」としたり、星条旗をロゴマークに書き入れ「骨の髄まで親日、親米だ」と自称する現政権の執権党だと揶揄したのもあります。


何をやろうと、即刻ネチズンらの辛辣な風刺に見舞われる現政権党の哀れさを感じるほか無い作品で溢れています。皆さんもパロディーを作って見てはいかがでしょう。逸作があればブログでご紹介したいと思います。



朝鮮問題深掘りすると?

2日、エジプトの移動通信会社オラスコムが株式市場への公示を通じて朝鮮での携帯電話の普及が100万台を突破したことを明かしました。


アメリカのVOA(アメリカの声)放送が、昨年末現在で80万9千台に達し、現在100万台を超える携帯電話が販売されたと伝えています。


オラスコム・テレコムは合弁の相手であるコリョ・リンクが9月末で453局の基地局を設置し、平壌と14の主要都市、86中小都市、22の主要道路などで携帯電話が使用可能であり、それは朝鮮全住民の94%がすむ地域で携帯電話網を利用できると事を意味するといいます。


またオラスコム・テレコムの昨年の第3分期の売り上げが4千150万ドルで前年比125%を越え、マージン率も80%で税引き前の偉業利益が3320万ドルに達したと言います。


管理人は200お年10月2日の記事でオラスコム・テレコムが「携帯電話の加入者数を今後5年内に数百万人に拡大すると明かした」とのイギリスのファイナンシャル・タイムズの記事を引用していますが、携帯電話の普及速度が想像以上に急激であることがはっきりしました。


当時ファイナンシャル・タイムズは、「携帯電話の本体価格だけでも140ユーロであり、大部分の人々はこれを所有することが難しい」と書いていますが、単なる杞憂に過ぎなかったようです。もちろん一般の住民にとって140ユーロの買い物は簡単に出来るものではありません。そのため日本では高級官僚か労働党の幹部、そして実務上どうしても必要な官吏らしか持てないという勝手な憶測が広く流れましたが(マスコミを通じて広く流布されました)、すでにそうしたいい加減な朝鮮を卑下するようなコメントは、この事実(携帯販売台数が100万台を越えた)を前にしても、できるものかマスコミ当事者らに聴いてみたいものです。


ところで労働者の平均賃金を考えた場合、この比較的高い買い物がなぜ出来るのかという疑問は残ります。その疑問を解き明かす事実をお知らせしたいと思います。


朝鮮では国家が住民の面倒を見ている福祉(事業)が住民の一ヶ月の生活費の何パーセントを賄っているかご存じでしょうか。約60%に達します。医療費タダ,教育費タダ(日本の小中高、大学は有料だが、奨学金が支給される),住宅費タダ,水道・ガス・電気も殆どタダです。これら全部が国民負担だとしたら,どれくらいの額になるでしょう。


今,万寿台通りに建設している高層住宅(アパート)は平均で80平方メートル,広いところで120平方メートルあります。東京で言えば"億ション"ですが、そんなところにもタダ同然の住宅使用料だけで住めます。だから,住宅ローンで苦しむなんて事はありません。朝鮮が国民にタダで保障しているものを全部,日本と同じように売買しているものとして考えたら,GDP(国内総生産)がどのくらい上がるでしょうか。


その上に共和国では,日本で言えば祝日に当たるんですが,「名節」の日に,国が国民にプレゼントをします。「名節」の日に国から配給されるものにはどんなものがあるかと言うと、女性で言えば,まず下着,パンティからブラジャーまで全部入っています。それから(パンティ)ストッキングやブラウス,靴ですね。


男性で言えば,ワイシャツ,靴,それから下着,靴下です。そんなものを全部タダでもらえるのです。もちろん,子どもたちにも全部です。共和国では「名節」の日がない月は3月と11月だけで,後は全部あります。だから,贈り物は3月と11月だけ除いて,毎月届くのですが,それを全部,国が負担しているんわけです。


それ以外にも子どもが入学する時には通学用の制服,カバン,バッグなど,全部タダで、プレゼントしてくれます。他に企業別の創立記念日にはテレビ(今は大型液晶テレビが主流ですが)、冷凍冷蔵庫、洗濯機などを企業がプレゼントします。日本でこれをしたら一ヶ月で音を上げるでしょう。


ですからお金を使うところがほとんど無いわけです。管理人が平壌のホテルのコーヒーショップでウェートレスに聴いたところによれば、賃金は全て母親に渡すとのことです。小遣いはどうするのか聴いたところ、買う物が特にないので、という返事でした。その都度もらっているということです。


ところが携帯電話や冬の綿入りのジャケットやコートは配給にはないので母親に「貯金」した金でそれを買うと言うことです。彼女は携帯電話を2台持っていました。一台は旧型で妹にあげると言います。配給がある商品はチケットを持ってデパートに行けば国定価格(ほとんど市場価格の20%前後)で、お気に入りを買う事が出来ます。これは消費財生産が増えるほどに市場が縮小するほか無いと言う事を物語っています。


こういうわけですから朝鮮では、賃金水準がそのまま生活レベルを表すものではありません。それを高名な学者先生や評論家、ジャーナリスト(とてもこう呼ぶことの出来ない人々ですが)が知らないわけです。高額な携帯電話がなぜ飛ぶように売れるのか少しはおわかりになったと思います。


携帯電話の普及がオラスコム社の予想よりも遙かに早いスピードで拡大し、早くも100万台を越えたという事実は朝鮮の経済が「強盛大国」に向けて着実に伸びていることを示すいま一つの証だと行って良いでしょう。


ところでそのオラスコム・テレコムの会長が2月1日から3日まで平壌を訪れ、キム・ジョンイル国防委員長の逝去について「朝鮮人民は偉大な領首を失った。わたしもまた最も親しい方を失った」と哀悼の意を丁重に捧げています。そして昨年1月に国防委員長と接見した時を顧みながら、「その栄光の日を永遠に忘れることは出来ない」「偉大な将軍の接見を受けながら彼の人間味に完全に魅了された」と語っています。日本の反朝鮮勢力のもっとも聞きたくない言葉だとは思いますが、ご紹介だけはしておきます。

朝鮮問題深掘りすると?

報道によれば朝鮮(北朝鮮)への侵略戦争を想定した、米・韓軍事演習 「キー・リゾルブ」 が、2月27日から3月9日まで実施され、重ねて3月1日から4月30日までの間、米・韓機動訓練 「フォール・イーグル」 が実施されます。
「キー・リゾルブ」 には、米軍2100人と韓国軍20万人余り、英国、オーストラリア、カナダ、デンマーク、ノルウェーの一部兵力がオブザーバーとして参加します。


また3月中旬頃には、米・韓兵士1万人余りが参加する、朝鮮への上陸訓練である 「双龍訓練」 が23年ぶりに実施されると言います。1959年10月に海兵第1上陸師団が参加した最初の師団級韓米上陸訓練「双龍」が53年ぶりに復活したのです。


それはニクソンドクトリンに従ってハワイ、グアム、沖縄の空軍基地と沖縄米海兵隊基地の米軍と駐韓米軍、それに韓国軍が参加した1969年の最大級の連合戦争演習、「フォーカス・レティナ」合同軍事演習に始まり、「フリーダム・ボルト」軍事演習を経て1976年から始まり1989年まで毎年強行されてきた世界最大級の合同核戦争演習「チームスピリット」演習が1869年に終了して実に23年ぶりの最大級の侵略的核戦争演習です。


ところで廃棄された「チームスピリット」はその後韓米連合戦時増援演習(RSOI)+ハゲワシ訓練、そして「キーリゾルブ」演習に姿を変えてきました。RSOIと「キーリゾルブ」は指揮所演習であり、ハゲワシは野外機動演習です。つまり指揮所演習と野外機動演習をつなげて実質上のチームスピリット演習を復活させたわけです。
今年はそれに加えて海兵隊の上陸演習を繋いた最大級の戦争演習を集中的に行うと言うことです。


それだけではありません。報道によれば、駐韓米軍司令部の指揮する日米共同図上演習が1月24日~2月6日まで兵庫県伊丹市緑ヶ丘の陸上自衛隊中部方面総監部(陸自中部方面隊の司令部基地)でおこなわれました。自衛隊4500人とアメリカ軍1500人が集まって、コンピューター・シミュレーションを使って図上演習を行ったのです。


ところが「ヤマサクラ61」と呼ばれるこの図上演習には、シナリオがあり、なんと米軍が公表してしまったのです。それは、米国防総省と各国を結ぶ太平洋先端ネットワーク「APAN」でした。それを新聞が報道しました。


内容は、中国と北朝鮮を想定したと思われる連合国が日本を侵略し、それを防御する陸自中部方面隊を米太平洋陸軍(ハワイ)と米陸軍第1軍団前方司令部(キャンプ座間)指揮下の米軍地上部隊が支援し、その連合国を撃破するというものです。この総指揮は、初めて韓国・ソウルの米軍第8陸軍司令部が行い、オーストラリア軍も初参加しています。新聞の報道によると「APAN」はシナリオ公表の記事を削除しました。


日米両軍で6000人参加という規模も大規模で、在韓米軍が海を渡り、この演習を指揮するというかつてなかった演習です。オーストラリア軍も初参加し、中国と朝鮮に仮想の名前までつけ、両国を不必要に刺激するという異例ずくめのもので、朝鮮侵略の意図がありありとうかがえる演習です。


仮に朝中両国の日本侵攻があれば当然、韓国は戦時体制に突入するであろうし、そうなれば韓国軍の戦時指揮権は駐韓米8軍司令官が掌握することになります。「ヤマサクラ61」が想定していることです。さらに具体的内容は知らされていませんので確かなことは言えませんが、日米韓の「反撃」は朝鮮半島上陸まで続くと思われます。


「ヤマサクラ61」に始まり「キー・リゾルブ」「フォール・イーグル」「双龍」と続く戦争演習は何を物語っているのでしょうか。アメリカはそれぞれの演習が「防衛」目的だと言い逃れようとしていますが、その連続性が示す訓練内容と目的を見て「防衛的訓練」とはとても言えものではありません。特に在沖縄の米海兵隊第11上陸師団が実践的機動演習に参加していることに注目したいです。


海兵隊は元来そして実際に敵地上陸、侵攻を目的に作られた突撃部隊です。つまり海兵隊の参加する演習は全て侵攻演習だと言うことです。たて続けに行われるこの戦争演習は、李明博政権が年初から煩く言ってきた「対話」がまったくの嘘であり、朝鮮の国防委員会が「公開質問状」をもって詰め寄ったことがまったくの正解であったことを物語っています。


さらに「天安艦」沈没事件がまさにこうした戦争演習の最中に起きたことを思えば、こうした戦争演習が常に危険を伴っており、何時実際の大規模武力衝突に進むかわからない危険が常時伴っていることを忘れてはならないでしょう。米日韓とも朝鮮に向かって「対話」を促しますが、その言葉の裏でこうした軍事的緊張を高めていることに十分に注目する必要があるでしょう。