朝鮮問題深掘りすると? -13ページ目

朝鮮問題深掘りすると?

初老の徳さんが考える朝鮮半島関係報道の歪み、評論家、報道人の勉強不足を叱咤し、ステレオタイプを斬る。

23,24日の朝米第3次高位級会談の合意内容が明らかになりました。朝米第3次高位級会談の合意内容と関連してMSN産経(2012.3.1 01:17)は「【ソウル=加藤達也】ウラン濃縮と核実験、長距離弾道ミサイル発射実験のモラトリアム(一時停止)や国際原子力機関(IAEA)査察要員の復帰受け入れなど、北朝鮮の金正(ジョン)恩(ウン)新体制は米側の要求を丸のみしたかに見える決断をした。その背景には、北朝鮮が総力を挙げる4月15日の金日成主席生誕100周年を前に、米国からの食糧支援に一定のめどをつける一方、核問題をめぐる6カ国協議の再開に結びつけ、体制の根幹に関わる経済立て直しへ道筋を付けるという外交戦略があるとみられる。」と書きました。相変わらずアメリカの発表だけに基づいてアメリカの意に沿った受け取り方をしています。実に産経らしい記事です。こうした見方が一度も記事の正確さを担保したことがなかったことを知らないようです。そこで産経の記事がどれだけいい加減な手前味噌なものかを見てみたいと思います。


今回の朝米高位級会談の合意内容については朝米共に同時に公表しています。 2日、朝鮮中央通信記者の質問に対する朝鮮外務省代弁人の回答、さらに同日米国務省のノーランドスポ-クスマンによって公表されたのです。

しかし朝米の発表には若干の違いがあって,慎重にならざるをえません。まず朝鮮側の発表を見てみます。朝鮮側の発表では「2011年7月と10月の二度にわたる高位級会談の連続的過程である今回の会談では、北米関係改善のための信頼醸成措置と朝鮮半島の平和と安定補償、6者会談の再開問題と関連した問題が、真摯にそして深度のある討議が行われた」と今回の会談の性格をはっきりさせています。


代弁人は「北米双方は 9.19共同声明履行を再確認し、平和協定が締結されるまでは停戦協定が朝鮮半島の安定のための礎石になることを認めた。双方はまた、北米関係を改善するための努力の一環として一連の措置を同時に取ることで合意した」「アメリカは朝鮮をこれ以上敵対視せず,自主権の尊重と平等の精神から双務関係を改善する用意が出来ていることを再確認した」と明かしました。


こレに対しアメリカ側は「アメリカは対北敵対的意思を持ってはおらず,相互主権尊重と平等の精神に基づき両者の関係を改善する用意が出来ていることを再確認する」「アメリカは9.19共同声明遵守の意志を再確認する」「アメリカは1953年停戦協定を朝鮮半島平和、安定の基礎であることを認める。」と発表しています。朝鮮側の発表した「北米関係改善のための信頼醸成措置と朝鮮半島の平和と安定保障、6者会談の再開問題と関連した問題が真摯にそして深度のある討議が行われた」と言う事が抜けています。


朝鮮側代弁人はさらに「アメリカは文化、教育、スポーツなど多方面で人的交流を拡大する措置を取る意志を表明した。」「アメリカは対朝鮮制裁が人民生活など民需分野を標的にしないことを明確にした。」これに対してはアメリカも次のように同様な評価を下しています。「アメリカは文化、教育、スポーツの分野などで人的交流を増大させるための措置を取る準備ができている」「アメリカの対北制裁は北朝鮮住民の日常生活に対する制裁を目標にしたものではない」
しかし最も注目された問題と関連しては言い分が多少違っています。


まず朝鮮側の発表を見ると「我々はアメリカの要請を受け朝米高位級会談の肯定的な雰囲気を維持するために結実のある会談が進む期間、核実験と長距離ミサイルの発射、寧辺ウラニウム濃縮活動を臨時中止しウラニウム濃縮活動の臨時中止に関する国際原子力機構の監視を許す事にした」と明かしていますが,アメリカ側の発表では「非核化の意志を示すために長距離ミサイルの発射、核実験およい寧辺ウラニウム濃縮活動を含む寧辺での核活動に対するモラトリアム移行について同意した。北朝鮮はまた寧辺ウラニウム濃縮活動に対するモラトリアムを検証、監視し、5Mwおよび関連施設の不能化を確認するためのIAEAの視察団の復帰にも同意した。」となっています。


大事な違いはモラトリアムの期間についてアメリカ側の発表でははっきりしていないという点ですが、朝鮮側の発表では「朝米高位級会談の肯定的な雰囲気を維持するために結実のある会談が進む期間」と明確に線を引いている事です。さらに寧辺の他の各施設について朝鮮側の発表は触れていないのが,アメリカ側の発表では「5Mwおよび関連施設の不能化」というように拡大しています。


また食料支援問題については朝鮮側が「アメリカは朝鮮に24万トンの栄養食品を提供し追加的食料支援を実現するために努力することにし、双方はそのための行政実務的措置を即時取ることにした」としているのに対し,アメリカ側は「栄養支援24万トンとともにこうした支援伝達時に要求される徹底した監視問題を進展させるために必要な行政的細部事項を確定するために北朝鮮と協議を持つことにした」とやはり違ったものになっています。朝鮮側が「即時取る」としているのに対し、アメリカ側は「必要な行政的細部事項を確定するために北朝鮮と協議を持つことにした」と言っているのです。


このようにいくつかの違いはありますが、最も注目する点は朝鮮側がウラン濃縮モラトリアム措置について「我々はアメリカの要請を受け」「朝米高位級会談の肯定的な雰囲気を維持するために」実施するとその立場をはっきりさせている点でしょう。それは「朝米高位級会談の肯定的な雰囲気」が壊れた時点で終了すると言うことです。


そしてアメリカは「アメリカは様々な分野で北朝鮮の行動に未だに深い憂慮を持っている」としていますが、こうした態度は「今回の会談では北米関係改善のための信頼醸成措置と朝鮮半島の平和と安定保障、6者会談の再開問題と関連した問題が真摯にそして深度のある討議が行われた」という朝鮮側の受け取り方と相容れないもので、朝鮮のウラン濃縮モラトリアムが不安に包まれたものだと言う印象を拭えないものにしています。また合意内容に関する朝米の言及に違いがある事から、今後も対立が続く可能性が濃いこと考えるべきでしょう。。


しかし今回の合意には重大な,見逃せない点もあります。「平和協定が締結されるまでは停戦協定が朝鮮半島の安定のための礎石になることを認めた。」という点です。これについてはアメリカ側も「アメリカは1953年停戦協定を朝鮮半島の平和と安定の基礎である事を認める」としています。


これがどんな意味を持つか考えてみると重大な点が浮かび上がります。朝米とも停戦協定を平和と安定の基礎、礎石として認めるとしていますが、それは朝鮮停戦協定を遵守するという事に繋がります。ところでその停戦協定は停戦協定締結3ヶ月後までの一切の外国軍の撤退を規定しており、北側はそれを遵守しましたが、今なお米軍は朝鮮半島に居座り続けているということがクローズアップされることになります。


停戦協定を平和協定締結までの「朝鮮半島の平和と安定の礎石」である事を認めた米国に、もはや米軍撤退拒否の口実はなくなります。また停戦協定は停戦後、南北は領域外からの一切の兵器の搬入を認めていません(交替は除く)。つまり停戦協定を平和と安定の礎石として認め、遵守する限り米軍が持ち込んだあらゆる最新兵器は撤収しなければなりません。


しかし、正直言ってアメリカにそんな考えは微塵もないと思われます。現在強行しているキーリゾルブ米韓合同演習も停戦協定に違反しているのですから、アメリカに停戦協定を遵守する気など全くないと思った方が良いでしょう。


こう考えると朝鮮側が「条件付きモラトリアム」に固執するのも当然です。また「一連の措置を同時に取ることで合意した。」と釘を刺しているのも理解できます。結局今回の第3次朝米高位級会談は、朝鮮の要求とアメリカの対朝鮮政策がどこで交差しているのかをはっきり示したと言う点で注目される会談だったと言う事です。


はっきり言って朝鮮停戦協定が現在も有効であることを認めたアメリカの見解は、自分の首を絞めるもう一つの綱を朝鮮に与えたことに繋がり、朝鮮半島の平和と安定を実現する上で必ず遵守されなければならない事を認めたと言う事は、朝鮮側に新たな対米圧迫カードを与えたことになります。`朝鮮側はさらに「6者会談が再開されれば我々に対する制裁の解除と軽水炉提供問題が優先的に論議されることになるだろう」と確言しています。早くから6者会談の議題について釘を刺しているのです。当然アメリカ側にもつげられているでしょう。アメリカ側スポークスマンの会談内容に関する報告にこの問題が含まれていないのは,知られたくなかったからでしょう。


総じて第3次高位級会談はアメリカの完全な外交的敗北に終わったと評価することが出来るでしょう。

朝鮮学校に対する差別的措置が最近酷くなっています。日本社会では「フクシマ」以来さかんに「絆」について語られていますが、その「絆」から在日コリアンは外され,朝鮮学校も外されていることがいよいよ明確になっています。


24日,NGO団体の「外国人学校・民族学校の制度的保障を実現するネットワーク在日本朝鮮人人権協会反差別国際運動日本委員会(IMADR-JC)」が「高校無償化問題」で国連委に要請を提出しました。基本的趣旨は「高校無償化」制度の対象から朝鮮学校だけを除外したり、朝鮮学校への補助金を停止、または削減ているのは人種差別撤廃条約に違反しているとし、速やかに差別を止め条約の要求通りに高校無償化制度の朝鮮学校への適用を認め、朝鮮学校に対する補助金の停止や削減落ちを撤回するよう求めています。要請文は日本にある朝鮮学校(民族学校)の性格、差別の様々な形態と内容、その不当性を簡潔に指摘しているので、全文を紹介しようと思います。以下全文です。


」、人種差別撤廃条約に違反

「高校無償化」制度の対象から朝鮮学校のみが除外されている問題で、人種差別撤廃条約違反として、3つのNGO団体(外国人学校・民族学校の制度的保障を実現するネットワーク、在日本朝鮮人人権協会、反差別国際運動日本委員会)が24日、国連人種差別撤廃委員会に日本政府に対する早期警告と緊急行動を要請した。

要請書は、朝鮮学校は日本の植民地支配による産物であるにもかかわらず、政府は正規の学校として認めず、さまざまな制度差別を受けてきたことや、外交上の理由で「無償化」制度から除外し、さらには各地自体で補助金の停止またはカットするという事態を引き起こしていることなどを問題点として指摘。

朝鮮学校の「無償化」制度からの除外は、特定の民族に対する明らかな差別であり、条約違反であることを明確に示すことなど、制度適用と自治体による補助金の復活を促す勧告を要請した。

 
以下、要請書全文(日本語訳)。
 
早期警告と緊急行動手続に基づく国連人種差別撤廃委員会への要請

朝鮮学校に対する高校無償化からの排除と補助金停止・削減について


2012年2月


1.はじめに


私たちは、在日朝鮮人の子どもが置かれている状況に関して、人種差別撤廃委員会による早期警告と緊急行動を要請する文書を提出する。私たちは、日本の中央政府が朝鮮学校に「高校無償化」を適用せず、国庫による財政的支援を怠り続け、また、5つの都府県が朝鮮学校への補助金を停止あるいは削減している現状が、人種差別撤廃条約第5条(e)(ⅴ)の教育権の平等な保障に違反し、かつ、貴委員会の早期警告と緊急行動の指針のうちのひとつ((a)社会的・経済的指標による証明された、著しく持続的な人種的差別の型(繰り返し)の存在)に該当すると考えるものである。


2.問題点


在日朝鮮人は日本による朝鮮植民地支配を原因として日本に渡航し、日本の敗戦後も様々な困難のもとで日本に定住せざるをえなかった民族的マイノリティである。在日朝鮮人は、植民地支配下で奪われた、自らの言語や文化を継承するため、日本による植民地支配からの解放後、日本各地に自力で民族学校を設立した。


しかし、日本政府は朝鮮学校を正規の学校として認めず、中央政府からの財政援助が一切ないこと、大学入学資格、税制上の優遇措置等、さまざまな制度的差別を加えてきたが、朝鮮人コミュニティーは、それらの差別に屈せず現在まで60年以上朝鮮学校を維持してきている。現在も幼稚園から大学まで、全国の約70校で、国籍にかかわらず、約1万人の朝鮮民族の子どもたちが学んでいる。


2010年4月、日本の中央政府は、家庭の状況にかかわらず、すべての意志ある高校生等が高校段階の教育を受けることができるようにすることを目的として、高校無償化法を施行し、日本にある公立高校の授業料を徴収しないこととし、私立学校、そして外国人学校の生徒にも、公立高校授業料に相当する金額を支給するとした。法制定以降、すでに33の外国人学校の生徒たちが就学支援金を受給したにも関らず、朝鮮学校の生徒たちは未だ適用から排除されており、受給していない。


委員会が、2010年2月の日本審査の際に、高校無償化法の制定に際し、朝鮮学校を排除するべきことを提案している何人かの政治家の態度につき、子どもの教育に差別的効果をもたらす行為として懸念を表明し、「教育機会の提供において差別がないよう確保すること、ならびに、締約国の領域内に居住する子どもが就学および義務教育の修了にさいして障害に直面することのないよう確保すること」を勧告した。しかし、日本政府はその勧告を完全に無視している。日本政府は朝鮮民主主義人民共和国と日本間の外交問題を理由として、朝鮮学校の子どもたちを差別している。朝鮮学校の生徒たちのみ授業料への支援がないために、朝鮮学校への進学や進級を断念せざるをえない子どもも多く、マイノリティーの教育権が侵害されている。


他方、従来から中央政府は外国人学校に一切の財政支援を行っていないが、朝鮮学校が存在するすべての都道府県は朝鮮学校に補助金を支給してきた。しかし、中央政府による高校無償化からの朝鮮学校はずしに力を得て、日本における反朝鮮の人種主義が高まり、5つの都府県が補助金を停止または削減させるという新しい事態を引き起こすに至っている。大阪府の場合、補助金の停止により10校ある学校のほとんどは、4カ月の教職員の給料遅配などの財政危機に陥っている。


3.委員会に対する要請


本来、日本政府は、日本も批准している人種差別撤廃条約、自由権規約、社会権規約、子どもの権利条約、女性差別撤廃条約等の国際人権諸条約の要請により、また、旧宗主国として植民地支配により民族の言語・文化の教育を奪った責任を償うべく、同じ民族の子どもたちとともに、その民族の言語・文化・歴史を学ぶ権利を保障する責務がある。朝鮮学校はまさに、このような民族的マイノリティーの教育権を保障する場である。


以上により、私たちは貴委員会に対し、敬意を込めて、早期警告と緊急行動手続において、下記の行動を行うよう、要請するものである。


a) 日本政府に対し、朝鮮学校の「高校無償化」からの排除は特定のマイノリティーに対する明らかな差別であり、条約違反であることを明確に示すこと


b) 日本政府に対し、この問題に関する委員会からの2010年3月の勧告第22パラグラフ履行のために、その後とられた措置について直ちに報告するよう要求すること

c) 日本の中央政府に対し、朝鮮学校の「高校無償化]からの排除を直ちに見直し、その対象校とするよう要求すること


d) 仮に日本政府が朝鮮学校の「高校無償化」からの排除を継続する場合は、その理由を明示するよう要求すること


e) 日本政府に対し、朝鮮学校への補助金の削減・停止をとりやめ、少なくともこれまでどおりの補助金を支給するよう、地方政府と共に必要な措置を取ること、かつ、日本の学校との平等取り扱いの観点から、補助金増額も検討するよう要求すること


f) 日本政府に対し、朝鮮学校をはじめとする外国人学校に対する制度的差別を見直し、日本の学校と同等の支援を行うよう法を整備し、マイノリティーの教育権を保障するよう要請すること


以上ですが、管理人は全面的な賛同を送りたいと思います。実際このような要請が行われること自体が、日本にとっては恥ずかしいことであり、「拉致問題」で人権を煩く騒いでいる反面、自国内での人権侵害や差別については極めて疎い,関心の薄い日本の手前勝手さに対する鋭い批判となっていることに注意を向けたいと思います。

アメリカの情報機関がイランの各プログラムが原爆開発のためのものだという「確実な証拠(hard evidence)は無いとの立場を固守していることが分かりました。日本のマスメディアからもこうした情報が流されたのかは定かではありませんが、管理人の目には触れたことがありません。


これまでイランは自国の核プログラムは医学用などの民間目的だと主張してきましたが、アメリカなど西欧は、イランが核兵器を開発しているとしてイランに対する制裁を加えてきました。もちろん日本もそれに加わっています。しかしアメリカの情報当局はイランが核兵器を開発しようとしているという証拠はないとの立場を堅持しているというのです。ニューヨーク・タイムズが25日(現地時間),アメリカ情報当局者の言葉を引用しながら報道しました。


それによると特に最近のアメリカ情報機関の評価によれば、アメリカは2007年に結論を下したようにイランが去る2003年に核兵器開発プログラムを中断したと見ていると言います。情報機関の評価が下された具体的な時期については知られていません。


現在イランが核兵器開発に繋がる核燃料濃縮を進めており,いくつかの関連施設を開発していることについてはアメリカ、イスラエルおよびヨーロッパの情報機関らが一致した認識を見せていますが、CIAなど16のアメリカ情報機関はイラン指導部が核弾頭開発のための一連のプログラムの再開を決めたものではないとの認識を共有していると言うことです。つまりアメリカ政府はイラン各問ぢを歪曲し政治目的のために利用しているということです。


この点でアメリカとイスラエルの立場は別れます。一部でイスラエルの対イラン先制攻撃をアメリカが止めているとの情報が流れていますが、その理由も分かりそうです。アメリカが事実を歪曲したことが明るみに出ることを避けたいと言うことでしょう。こうしたアメリカの態度に不満を持つイスラエルや西欧諸国は,アメリカ情報機関の判断は2002年イラクの大量破壊兵器(WMD)について間違った結論を下した前歴のトラウマのためにCIAが著しく慎重になりすぎていると非難します。気をつけたいのは非難がアメリカ政府にではなく情報機関に向けられているという点です。


イスラエルや西欧諸国がこのように強硬姿勢を崩さないのは、他でもなく、力を付けてきているイランが、いまだに政情が不安定なエジプトに強い影響力を及ぼすようになり,エジプトに過去のナセル政権のような反帝自主を唱える政権が生まれては,それはまさに真昼の悪夢になるからです。


その点ではアメリカも同じですが、アメリカ政府としては情報機関の見解を依然として政府見解としてはおらず、政府がどのような立場を取るか定かではありません.しかし現在までのところ、情報機関の判断を受け入れてはおらず、既成の路線(イランの核開発阻止)に固執しており,イラン圧迫の手順を収めようとはしていません。イランが絶え切れずに屈服するのを待っていると言うことでしょう。


これらの事情は、まだイラン問題の外交的解決の道は狭いなりに維持されていると事を意味します。こうした事実は極めて教訓的だと思われます。同じような事が朝鮮を巡っても発生しました。朝鮮が核兵器開発の段階に進んでも無い時点でアメリカはいわゆる「核開発疑惑」なる騒動を引き起こし,軍事、経済的圧迫を強化し,朝鮮の首を絞め始めました。国運を賭けたこの闘いの中で朝鮮は仕方なく核兵器開発の道を歩むことを決心し、今では確かな核武装国家となっていまいました。イランも朝鮮と同じ道を歩む他無い境遇に押し込まれようとしています。そして日本も朝鮮を核武装国へと誘った要員の片棒を担いだようにイランに対する軍事経済的圧迫を加えるイランの敵対勢力に荷担しています。


いずれイラン問題も解決の道を探し出すだろうと思いますが、先はまだ見えません。しかしはっきりしていることは朝鮮はむろんのことイランもアメリカの覇権主義に徹底抗戦していると言うことです。アメリカの覇権主義におんぶにだっこされながら漁夫の利を得ようとしている日本の姑息かつ狡猾な外交とは雲泥の差だといわねばなりません。