思春期までに親を自殺で失うことは、遺児がその後自殺する要因の一つとなりうることが、米国とスウェーデンの研究チームの調査で分かった。17歳以下で自殺遺児となった場合、両親が健在の同世代と比べて自殺死亡率は3倍高いが、18歳以上では顕著な差はみられなかった。自殺と遺伝を関連づける声を否定している内容で、日本でも絶えない自殺遺児への支援を考える上で注目される。21日付の米児童青年精神医学会誌(電子版)に掲載した。

 スウェーデンの人口統計を約50年さかのぼり、25歳以下で親を自殺で失った遺族・遺児(4万4397人)の生存状況を調べた。また、親の死亡前に子が精神疾患や発達障害とみなされた例は除いた上で、同期間に25歳以下で事故や病気で親を失った遺族・遺児約45万人、両親健在の約380万人と比較した。

 その結果、両親が健在の同世代と比較して、12歳以下で自殺遺児となった群の自殺死亡率は3倍、13~17歳の場合は3.1倍高いことが分かった。18~25歳の場合は1.3倍で、思春期の子どもに与える影響の大きさをうかがわせている。

 一方、事故で親を失った遺児の自殺死亡率は12歳以下の場合、両親が健在の群に比べ2倍高かったが、上の年齢で違いはなく、それ以外の原因で親が死亡した場合も年齢に関係なく差はなかった。

 研究チームの米ジョンズ・ホプキンス大は「いつ、どのように親を亡くしたかが子の自殺に強く関連している。親を失った直後から専門家が見守ることが重要」と指摘する。【八田浩輔】

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 こたつの中でズボンのポケットに入れた携帯電話が過熱しやけどを負ったとして、宮城県亘理町の地方公務員の男性(54)が、製造したパナソニックモバイルコミュニケーションズ(横浜市)に約546万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が22日、仙台高裁であり、小磯武男裁判長は訴えを退けた一審判決を破棄し、同社に約221万円の支払いを命じた。
 小磯裁判長は、やけどは位置や形から「本件携帯電話に関連して生じた」と判断。こたつが外部熱源となって異常発熱した可能性が否定できないと指摘した上で、「こたつが、取り扱い説明書が近づけないようにと警告表示している高熱の熱源に当たるとは言い難い」とし、設計や製造上の欠陥があったと認めた。
 男性がやけどの原因について専門家に依頼し調査することを余儀なくされたとして、調査費用の150万円も含めて同社が負担すべきだとした。 

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 全国の3月の自殺者は、前年同月比で205人少ない2898人だったことが16日、警察庁のまとめ(暫定値)で分かった。昨年9月以降、7カ月連続で減少した。
 例年、3月は自殺者が増える傾向にあるといい、2月と比べると483人増加した。
 今年1月からの累計は7815人となり、前年同期より445人少なかった。
 都道府県別の累計自殺者は、長崎(29人増の118人)、群馬(23人増の155人)、石川(22人増の77人)、愛知(21人増の415人)など17県で増加した。 

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