「Lamia」(ラミア)
コロナ禍に突入して、一番最初に制作した楽曲。当時の社会の混乱、正義のぶつかり合い、疲弊していく感情を重く暗いサウンドで表しました。
未知のウイルスに振り回され、疑心暗鬼に包まれていく様がまるで魔女狩りのようだなと思い、久しぶりに神話の怪物をモチーフに書いています。
ラミアという怪物も元は人間なので、人間はいつでも悪魔になれる、もしくはなったことに気づかない。
けれど、このラミアも怪物になりたくてなったわけじゃないので、そんな切なさを第三者に語ってもらうような歌詞の書き方にしました。
(例えば同じ系統の歌"SCYLLA"スキュラでは、スキュラ本人の視点の歌詞です)
恐怖というのは伝染するもので、うつればうつるほど強大になっていく。本当に怖いのは怪物やウイルスではなく、伝染する人の心そのもの。
MVを過去に三作撮って頂いた山口倫生監督にこの楽曲を気に入ってもらい、また制作をしてもらえることになりました。
真夏の廃墟での撮影、毎回のことながらスケールが大きかったです。ベロニカ10周年のイベントの時に、フロアのスクリーンでMVを初公開、その後に演奏も初披露しました。
Lamia MV(監督&撮影: 山口倫生)
メイキング映像!
「Grave」
オルガンの音色を基調にしたノリさんのビートルズ愛が色濃く出ているアレンジ。
わたしとしては、母を亡くした日の様子をいつか歌に書き留めておきたいなぁと思っていたので、このデモを聴いた時「絶対にこの曲しかない!」と思いました。
亡くなった日の呆然としたことや父の様子を淡々と綴るように意識しています。
それを墓前で手を合わせながら思い出す、というような歌です。
この作品ではツチヤヒトミさんのイラストによるMVを制作しました。彼女のライブペイントの進め方はストーリー性があって元々大好きで、いつかMVにしたいと思っていたから引き受けてもらえた時とても嬉しかったです。
さらに言うと彼女は、このAメロの最初の歌詞で「"変わり"はないさ」という部分、最後のAメロでは「"かわり"はないさ」と平仮名で書き分けていることに気付いてくれたんです。
そう、あなたの「代わり」はいない、という意味を最後にかけたかったんですね。
とても嬉しかったです。
誰にでも訪れる普遍的な歌なので、なるべく多くの人に触れてほしいと思い、MVにはロットン瑠唯さんにお願いをして歌詞の英訳をつけてもらいました。
ライブで歌う時はいつも、"歌う"という感覚より手を合わせるような気持ちで声を出しています。
Grave MV (イラスト&編集: ツチヤヒトミ)
以上、12曲の解説にお付き合いくださってありがとうございます。
アルバムの曲順も悩んで何度も何度も練り直した結果、この紹介順の並びとなりました。
これは並べたあとに気づいたことなんですが、1曲目の「GHOST」から、最後「Grave」で終わる、なんて、
ちゃんとGHOST(幽霊)がGrave(墓場)に帰って行けてるんですよ。本当に偶々ですが。
そしてどの曲にも「救い」や「報い」が共通してあるように思います。
よく報われない登場人物や怪物をモチーフにしてしまうんですが、きっとそれはわたしの性分なんです。
救われたい、報われたい、と無意識の欲求が歌の中に常に存在しているような気がします。
人はすぐ間違うし簡単に汚れてしまう、けれどそれには何かきっと理由があったから。
様々な形でいつか救われますように、と思いながら歌を歌っていきたいと思います。
それでは「Trapeze」発売までもう少しお待ち下さいね。
5年ぶりのワンマンライブにも、ぜひ!
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