あなたは単なる記号だった
こどもの頃、死ぬことが怖いと思って
夜も眠れなかったことは誰でもある経験です。
しかし、いつの間にか、そのことを忘れ、
日々の生活に追われるようになります。
この生きる力をlibido(リビードォ)と呼び、
学校の憧れの先生や
好きな男の子&女の子、
遊びが生きるincentive(刺激)となり、
こどもは大人になっていきます。
大人になってしばらくすると
生きるincentiveは減りだし、
欧米でいうmid-life crisis
中年の危機を人は迎えます。
この時期、日本では厄年という称号と
厄払いという「安心&暗示」を与えてくれる
すばらしいサービスが確立されており、
多くの鬱になりかけた人々を救っています。
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でも、よく考えてみると、
そもそも人間は日々、
死というものを体験しています。
しかも、それは本能的な欲求でもあります。
いったいなんでしょう?
睡眠です。
人間が一日一回体験するデルタ波
という深睡眠は昏睡(coma)の近似状態なのです。
でも、この死に近い状態が
何ゆえ、恐怖ではなく
(生理的)欲求になるのでしょうか?
それは再生が保証されているからです。
o(゜∇゜*o)(o*゜∇゜)o~♪
つぎに、あなたをあなたらしめる
細胞について考えみましょう。
脳は1ヵ月で約40%入れ替わります。
その他の細胞も約100日から一年で
きれいサッパリ変わります。
火葬されて残る骨ですら、
ほぼ二年で完全な別物になるのです。
つまり、数ヶ月前のあなたは
今どこにもいないのです。
DNAという記号が残っているだけ。
つまり、あなたは記号そのものなのです。
あなたをあなたらしめている体は
あなたが摂取した動植物の死骸を
内臓という工場でつくり変えた集合体、
もっといえば、そうして、こしらえた
たんぱく質製スーツのようなもの。
あなたの本体は
指令する記号だったのです。
ウルトラマンは三分間で
カラータイマーがなりますが、
人間は二万日から三万日で
ぼろぼろになったスーツを脱ぐはめになります。
それが、いわゆる死というヤツです。