『Final Fantasy IX』の作品論集を制作しました&無料公開します | ますたーの研究室

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英詩を研究していた大学院生でしたが、社会人になりました。文学・哲学・思想をバックグラウンドに、ポップカルチャーや文学作品などを自由に批評・研究するブログです。

 

<2021年8月15日追記>

本論集の中でオウィディウス『変身物語』への言及があるのですが、オウィディウスは「古代ギリシアの詩人」という説明は誤りでした。

正しくは帝政ローマ初期の詩人であり、『変身物語』も古代ギリシア語ではなくラテン語で書かれた作品です。

勉強不足で申し訳ありません。お詫びして訂正いたします。

 

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本日、2021年7月7日はFinal Fantasy IXの発売21周年の記念日です。

この日に合わせて、初の個人誌である『Theatres of Life: A Collection of Essays on Final Fantasy IX』を刊行します。

 

 

 

↑表紙・裏表紙はゲーム研究会の先輩であるじーなさんにお願いしました。ありがとうございました!

 

表題の通り、本誌は『Final Fantasy IX』の作品論集であり、4編の作品論によって構成されています。

テレビゲームである『FFIX』を1つの作品、あるいはテクストとして捉え、文学研究の手法を用いて分析・批評・研究しています。

 

『FFIX』についてこれまで書かれたものに対する本誌の独自性としては、作品内における劇中劇「君の小鳥になりたい」に執拗にこだわっていることが挙げられます。この劇中劇との関連で、英国の劇作家・ウィリアム・シェイクスピア(William Shakespeare: 1564-1616)の作品論も一部展開しています。具体的には『ロミオとジュリエット』を結構ちゃんと読んで論じました。

演劇をキーコンセプトとして捉えることで、『FFIX』の新たな解釈が開かれたのではないかと自負しています。

 

 

本誌の電子版を無料公開します。以下リンクからアクセス可能です。

 

 

 

 

部数わずかながらも製本版も作成しましたので、もし紙媒体でも欲しいという方がいらっしゃいましたら、以下アドレスに一報いただけましたら幸いです。無料で送付いたします。お気軽にお声掛けください。

(頒布を考えておらず、本当に少ししか製本版を作っていないので、ご希望に添えかねる場合もございます。その時は申し訳ありません)

 

 

 

1人でも多くの方に本誌をお読みいただき、初めて『FFIX』に興味を持っていただく、あるいは、また『FFIX』を手に取ってみようと思っていただけましたら、これ以上の喜びはありません。どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

最後に個人的な思いを1つだけ。私は幼少期から『Final Fantasy』をプレイしながら育ってきましたが、その中でも『IX』には特別な思い入れがあります。かれこれ10周はプレイしましたが、何度プレイしても「いいゲームだなあ」と胸に込み上げるものがあります。

 

これまでも、そしてこれからも、『FFIX』は間違いなく人生で一番プレイしたゲームですが、何度プレイしても良いと思えるゲームと出会えたことは、本当に幸せなことだと思います。

製作者の皆さんに惜しみない感謝を込めながら、『FFIX』研究の集大成として本誌を発刊する次第です。