今日取り上げてみる本はこちら。


モモ (岩波少年文庫(127))/ミヒャエル・エンデ

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 皆ご存知、名作中の名作。



 恥ずかしながら、この本社会人になってから始めて

読みました。小学生の時分には周りで流行っていたんですが、ズッコケ3人組シリーズに首ったけだった僕は「ズッコケさん以外の本に浮気するなんて硬派じゃないぜ!」などと息巻いてました。バカですね、ほんとバカ。




 本の内容は、主人公「モモ」が街の人の時間を奪おうと画策する「灰色の男たち」と向き合い、時間を取り戻していくというもの。社会人になってから自分の時間が無くなっていたときにこの本を読めたのは幸運でした。



 何より日々消費される他無い「時間」に「利子」という考え方を持ち込んだのが新鮮だなあ。

 

 我々は死に向かうまでの間、膨大な時間を所有している。ならば、それを漫然と消費するのではなく、貯蓄して利息を増やそうではないか!という言葉のトリックで街の人々は時間を奪われてしまう訳です。そして、皆だんだんとゆとりを無くしていく。結果として、生活は便利になっていくけれど誰かとゆっくり語らうこと・ゆっくり食事をすることすらままならなくなっていく。今の社会そのものですね。


 生産性を高めればそれにかかっていた時間は短縮されるけれども、同時に大事なゆとりを失っていくよという当たり前のことに意外と気がつけない。

 

 勿論効率化されるべき事象は沢山あると思う(公務員の労働内容とか)。それ以外に、家族との団欒や友人とのおしゃべり、削ってはいけない時間まで削る必要があるのか?ということを著者のミヒャエル・エンデ氏は言いたかったのでしょう。

 

 ところでこの本の本意ではないかもしれないですがちょっと私見を。

 経済にはキャッシュ・フローなんて考え方があるわけですが、この本で気づかされたのがタイム・フローの重要性。

 時間は貯蓄しておいて、後で使えるものではないから自分の時間を誰のために・どのように使うかということが非常に大事なんですね。物事を先送りしがちな僕は今更ながら目から鱗がぼっろぼろ。この本はアイボンですよ、心のアイボン。


 ゆとり多い毎日と、先送りすることは全くの対極。反省せねば。


「明日やろうはバカ野郎だ!」


 

やっと「赤い盾」読み終わりました。最初の感想文ってことになりますね。



赤い楯―ロスチャイルドの謎〈1〉 (集英社文庫)/広瀬 隆
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赤い楯―ロスチャイルドの謎〈2〉 (集英社文庫)/広瀬 隆
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赤い楯―ロスチャイルドの謎〈3〉 (集英社文庫)/広瀬 隆
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赤い楯―ロスチャイルドの謎〈4〉 (集英社文庫)/広瀬 隆
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 タイトルの由来は、ロスチャイルドをドイツ語にすると「Rothschildt(ロートシルト)」、すなわち「赤い盾」となることから。   


 ロスチャイルド家がいかにしてヨーロッパの王室や政治家、実業家を取り込んで世界一の財閥となったかが丁寧に描かれていきます。

 彼らのマネーロンダリングの行い方や、どのようにして戦争を起こし、それによって莫大な儲けを手にしているかという手口を暴いたりと、国際情勢の裏側を教えてくれる。世界が一握りの家族によって支配されているってのはなかなかスリリング。政治家の決定に思えるようなことでも、その裏にはロスチャイルド家の意向が密に織り込まれているんだぜ!といったことが書き進められていきます。ちなみに、ロスチャイルド家は欧米では

「President Maker」と呼ばれてるぐらい影響力が強いんだとか。

 

 また、世界近代史上の出来事がどのようにして起こったかという、歴史書としても十分に読める本なので、今まさに歴史を学んでいる人たちに読んで欲しい。

 教科書ではこの時期にこんな事がありましたよと、最小限の事実しか述べてくれない。けれど、当時の企業家が何を行ったかという側面から近代史をみると、とたんにストーリーとして歴史が面白くなるから不思議。学研漫画で作って欲しいわ。

 

 最近はロンドンが世界中から移民を取り込んで急成長しているけど、それはイギリスの植民地政策がまだ生きていることを実感する事象に過ぎない。そのイギリスが植民地でどんな事を行ったかがこの本には克明に記されている。彼らの動きが理解できれば、世界で次に何が起こるか(どこの国が搾取されるか)が分かるのではないでしょうか。ロスチャイルド家や欧米の人間関係から描かれた近代史資料の本としては第一級だと思います。


ただ、時々著者自身エキサイトし過ぎて個人的に「んん?」となるところがあったり、これは主観だろうなと感じるところがあったりするので、その辺のバイアスを取り除きながら読むのがいいかと。


しかし、ここまで入念にヨーロッパ・ロシア帝国・アメリカ・アジアを結ぶ家系図を書けるのは広瀬氏ぐらいのもんだろう。情熱と時間がないとできないよなぁ。そういった苦労を偲びながら読むのも楽しかったりして。


一応文庫版と通常版の奴を読み比べたけど、文庫版は大きさ的に家系図が読みにくいので通常版の方がいいと思う。それから、91年に初版が出ているので出来れば加筆編集された96年以降のものをお勧めします。そして、前回も書きましたがとにかく分厚いです。軽い気持ちで読むと挫折するかもしれない。


近所の図書館とかに結構置いてあると思うので世界史の裏を知りたい人・時間があり過ぎて困っている人はチャレンジしてみては?


あと本筋とは関係ないけど「BLOOD+」というアニメでは世界を守る「赤い盾」という組織が出てきます。登場人物も実在したロスチャイルド家の関係者から取ったであろう名前が多く使われているのでこっちも興味ある人は観てみて。

 BLOOD+(1) 完全生産限定版

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ちなみに、自分の地元が舞台となってたりしてるのでちょっと嬉しかったり(笑)





NHKで5月12日に放送された「攻防 プーチン帝国とメディア」について。以下概略。




今のロシアでは政府による言論統制が非常に強まっている。3社あるテレビ局は国営は勿論、民間のテレビ局も政府が過半数の株を取得し、政権に都合の良い報道・番組だけを制作している状況だ。

大統領の側近自らがニュースの編集を取り仕切ることもある。





プーチン政権に批判的な新聞紙「ノーバヤ・ガゼータ」では政府から100件以上の訴訟、様々な圧力を加えられている。

それらに屈せず批判的な報道をした記者の一人が自宅アパートで射殺され、他にも2人の記者が不審な死を遂げている。





民間テレビ局の一つ「NTV」は、過去の第一次チェチェン紛争で時のエリツィン政権の公式発表とは真逆の報道をし、政権に批判的な姿勢を貫いていた。

プーチンが大統領に就任した当初も同様の姿勢を貫いていたが、懐柔を図り、後に圧力をかけてきた政府によって300人のスタッフが会社を去り、その後は一転して親プーチンの報道を行うようになった。

過去に政権に批判的だったニュースキャスターは上層部に説得され、今は報道部長を務めている。







あんまりロシアの情報って日本に入ってこない。最近は佐藤優氏の著書で日本の対露外交が明らかになってきたけれど。今回の番組はかなりためになりました。



元KGBのリトビネンコ氏の暗殺は記憶に新しいと思うけれど、こうしたことを平気でやれてしまうのがプーチン政権の凄いところ。ロシア国民の60%以上が現政権を支持しているし、元首の強さと国家の強さは比例するのかな。彼、柔道4段だし。元KGBだし。たぶん、G8の中ではガチで人を殺めたことのある大統領はこの人しかいないと思う。




時間があれば佐藤氏の著書とか、ロシアと周辺諸国のオイルマネーを巡る関係とかを書いていきたいんだけど、いかんせん時間が無いあせる前書いた「赤い盾」もまだ読み終わってません、資格の勉強に忙殺されてます。



資格試験が終わったら書かねばっ!