私の絵画教室では絵や工作に苦手意識があって克服させたいなど親御さんの意向で通っている子もいます。
でも、どうして苦手意識を持ってしまったのでしょう?
小さな子供は好奇心旺盛で何でもやりたがりますよね。しかし嫌な思いをしたり、やってもつまらなかった経験などが蓄積されて苦手になっていくのではないでしょうか?
楽しかったら苦手意識は持たなかったのではないかと思うのです。
特に男の子はこだわりが強い子が多いなぁと感じます。車や電車好き、虫好きの子!
また、完璧主義でなかなか踏み出せなかったり、こだわるタイプの子もいます。
もし興味のないことを
早く完成させましょう
キレイに完成させましょう
などと言われたとしたら、なんだか疲れてしまうと思いませんか。
ペースが遅いと、「早くして!」と声をかけ
急いで作れば「キレイにやって!」と声をかける・・・
ありがちなパターンです。
私は絵画教室で絵に苦手意識のある子達にも関わってきました。
こだわりがあって描けない子もいます。完璧主義だったり、見本通りに描かないといけないと思っていたり、興味がない事はやりたくない子だったり・・・。
でも、コインのひっくり返しでその子のニーズを満たせばすごくやる気になるものです。
こだわりが強いからこそ、自分のニーズが満たされた時にはすごい力を発揮してくれます。
その子が、やってみたいと思えるように関わっていくのです。
しかし、自分の子となると冷静に対応できなかったりします。
私自身も自分の子育てででは、つい口出ししていました。息子は不器用で絵が苦手だと思っていました。
でも息子の好きなカブトムシを描いてみせたり、新しい画材に触れさせてみたりして本人の興味を引く関り方に変えると息子の反応は変わりました。
どんな描き方が好きか、何を描きたいか、息子のやりたいと思うポイントがわかるとお絵かきが楽しくて好きな時間になっていきました。
何を描いているかわからないような絵でも口出しはせずに見守ります。
本人が困っていれば、提案したり描いて見せたりすることも大切ですが、押しつけは禁物。子供は自分でできる力があると信頼して関わっていくことで自信がついていきます。
よく子供の強みや才能を見つけて伸ばすという話をききます。
生まれ持った適正はあると思います。教えていなくても、すごくよくできる事もあるし、教えてもなかなかできない事もあるようです。
うちの娘は絵や文章を書くのが得意で運動は苦手だと思っていました。それが中学生になって意外にもバレー部に入部しました。
憧れの先輩もできて毎日休まず部活を続けているうちに体力がつき、2年生ではレギュラー選手に選ばれ充実した部活生活を送っています。
子どもは無限の可能性を秘めています。
才能を決めつけてしまう事で、伸びる才能も伸ばせないという事がないようにしたいと思います。
フロリダ州立大学のエリクソン博士は「1万時間の法則」というものを考案しました。 あらゆる分野で成績の良いプロに調査を行った結果 、ひとつの分野でプロレベルになるためにはおよそ一万時間の練習を必要とするというものです。
プロスポーツ選手から、才能より努力という言葉をよくききますね。
コツコツ努力できる事が才能なのかもしれません。