大正9年 料金改正直後の書留・別配達葉書 | 郵便・切手から 時代を読み解く

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切手コレクター必見! 経済評論家にして郵便・切手評論家でもある池田健三郎が、辛口トークと共に「ゆうびん」や「切手」を通じて時代を読み解きます。
単なる「切手あつめ」や「郵便物コレクション」とは次元の違う、奥深き大人のライフワークの醍醐味をお伝えします。

葉書をわざわざ書留・別配達扱いで送った使用例は極めて例外的であり、これまでに大正期の実例は1通しか確認していませんでした。

 

それが最近、2年ぶりに葉書の別配達を入手することができたのです。

 

 

大正9年6月1日から、別配達料金はそれまでの20銭から30銭に値上げ(陸上2里以内)され、速達料7銭と葉書1銭5厘の合計で38銭5厘となりました。

 

この葉書は、料金改正直後の、大正9年6月9日に、大阪の北浜局から差立てられた名古屋あての使用例です。

 

幸いなことに、この葉書よりも古いデータをもった、書留別配達の葉書使用例は確認していませんので、これが現時点での最初期データになるものと思われます。