郵便・切手から 時代を読み解く

郵便・切手から 時代を読み解く

切手コレクター必見! 経済評論家にして郵便・切手評論家でもある池田健三郎が、辛口トークと共に「ゆうびん」や「切手」を通じて時代を読み解きます。
単なる「切手あつめ」や「郵便物コレクション」とは次元の違う、奥深き大人のライフワークの醍醐味をお伝えします。

郵便切手評論家・池田健三郎のブログへようこそ


1954年11月20日発行の「切手趣味週間 切手帳ペーン」には

「切手に学ぶ 世界の知識」

という標語が記載されています。
私は情報技術が目覚ましい進歩を遂げた現代社会にあってもなお、この標語にある通り、

知識の宝庫である切手や郵便について深く知ることが、人生をゆたかにする

と信じて活動しています。


【お知らせ】
わたくしあてに切手や古い郵便物コレクションのご処分・ご売却のご相談が増えています。
ネットやTVでは広告・宣伝が多数見受けられますが、こうした買取業者に持込んでの性急な処分は上手くいかないケースが多いもの。
あなたやご家族が丹精込めて形成した切手コレクションを最大限有利に売却するためには、あせらず、一呼吸おいて専門家の意見を参考になさることをお勧めいたします。
池田健三郎は、わが国最多の相談実績を誇る専門家として、あなたにとって最善の処分・換金方法をご案内いたします。
池田健三郎へのお問い合わせは、メール(kitte_jp@yahoo.co.jp)またはこのブログのメッセージにてお願いいたします(折り返しご連絡するメールアドレスをお知らせください)。
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【みなさまへお願い】
池田健三郎は、自身が共同代表をつとめるNPO法人日本郵便文化振興機構において、郵便文化の振興活動や使用済切手の回収を通じたボランティア団体・非営利組織の助成に力を注いでいます。そこで皆様にお願いです。

使用済切手(古切手)の回収ボランティアにご協力ください!

あなたの家やオフィスにきた郵便物から切手部分を1cm余白を残して切り抜き(剥がさずに)下記宛にお送りください。使用済切手は、福祉・教育の充実、子育て支援、災害復旧、国際協力、文化振興等あらゆる分野に役立てられます。ボランティア団体の皆様には

助成金の交付制度

があります。


〒158-0098東京都世田谷区上用賀6-33-16 ファミリーパーク上用賀402
NPO法人日本郵便文化振興機構 共同代表・使用済切手慈善運動本部長 池田健三郎あて

※ 恐れ入りますが郵送料はご負担ください

参考ウェブサイト http://www.jipp.jp/

【本件募集は終了しました。多数のお申込み有難うございました】

 

コロナ禍での4連休が始まりました。

 

外出自粛のなかでやるべきことは、「アジア展@横浜の作品づくり」と「書斎の片付け」以外にはありません。

 

ということで、昨年秋の事務所移転に際し中途半端になっていた断捨離に再着手。

 

昨夜から、ここ十数年間の内外郵便物の束と格闘しましたが、処理しきれず、そのための時間も惜しいためそのまま箱詰めして「お譲り品」として処分することにしました。

 

写真がそれです。ご覧の通り、90サイズのAMAZON箱いっぱいに納めたカバー及びカットで、約6-7割が日本切手、3-4割が外国切手という感じです。

 

 

殆どが郵趣関係なので、シート貼や高額面(例:英国のポンド切手がゴロゴロ)なども多いのですが、詳細は一切チェックしていません。

 

ご希望の方は希望価格(ゆうパック元払い送料は別途)とご連絡先メールアドレスを本ブログ下部の「コメントする」からお知らせください(コメントはすべて非公開のため開示されません。連絡用にのみ使用)。

 

最高額を付けた方に譲渡いたしますが、あくまで断捨離処分品ですので、余り高値をおつけにならぬようお願いいたします(場合によっては抽選にする場合があります)。

 

連休中に発送してしまいたいので、ショートノーティスで恐縮ながら、締切は明日7月23日(金)23時59分といたします。

なお、品物の性質上、返品やクレームは一切お受けできませんので、その点は呉々もご了承願います。

 

ではどうぞよろしくお願いいたします。

 

※返信アドレス未記載のお申込みは無効扱いとなります

 

さらにこれも日本橋のビルで開催された即売会での釣果です。

 

1937(昭和12)年の東京市内便 速達葉書ですが、これは6月の使用例。

 

 

この使用例は昭和12年6月14日に東京・四谷局で引き受けられ、同日中に駒込局を経て受取人に届けられました。

加貼切手は富士鹿8銭で速達料(8銭)に対応しています。

 

これも日本橋のビルで開催された即売会での釣果です。

 

1937(昭和12)年の東京市内便 速達葉書です。

 

旧楠公2銭葉書は昭和12年4月1日の郵便料金改正(葉書は1銭5厘→2銭に値上げ)にあわせて発行されたものの、4か月後の同年8月1日には新楠公葉書が発行されたため、早々にこれに取って代わられた、現役期間が短い葉書です。

 

無論、発行当初においては、ひとつ前の葉書、すなわち楠公1銭5厘葉書(濁点楠公)が大量に流通していましたから、これに5厘切手を加貼して使うのが一般的でしたし、新楠公発行後も、しばらくはこの旧楠公が使われていましたので、旧楠公2銭葉書の使用例そのものは稀少ではありません。

 

したがって、この葉書の速達使用例はなるべく発行日から遠くないものを集められるかがポイントになるといえましょう。

 

実際、葉書2銭+速達8銭料金の速達対象地域限定時期は、昭和12年4月1日から同8月15日までの4か月半しかありませんので、この期間内の使用例を旧楠公2銭葉書でどれだけ提示できるかは、速達郵便史の充実度を図る上でも無視できないポイントのひとつと思っています。

 

 

この使用例は昭和12年4月13日に東京・神田北神保町局で引き受けられ、同日中に駒込局を経て受取人に届けられました。

加貼切手は富士鹿8銭で速達料(8銭)に対応しています。

 

東京駅にほど近い、日本橋のビルで開催された即売会に行ってきました。

 

有楽町・交通会館の初日では、コロナ対策でやむを得ない仕儀ながら時間限定で整列入場という不便さがありますが、今回はお客さんが少ない時間帯でしたので、待ち時間もなく入場でき、在庫見放題という状況は有難かったです。

 

そのような状況でじっくり品定めできれば、どうしても買わざるを得ないマテリアルを発見してしまうものです。

 

というわけで入手した1通が画像のマテリアルです。

 

1924(大正13)年の大阪→京都市内相互間便(2区間便) 速達書状です。

 

 

このカバーは大正13年3月27日に大阪の高麗橋局で引き受けられ、同日中に京都・七條局を経て受取人に届けられました。

貼付切手は震災3銭で、5枚貼で15銭料金(書状3銭+2区間速達12銭)に対応しています。

 

震災切手貼の速達使用例が少ないことは少なからぬ収集家が知るところですが、実は京阪神地区の2区間便速達書状はこれまでJAPEXで上位入賞した伊藤コレクションに展示されていた1通(三宮→大阪)しか確認していませんでした。

 

当然、大阪→京都間はこれだけということで、長年にわたり探し続けていたマテリアルだけに少々状態に難がある点には目を瞑って購入いたしました。

 

無論、このカバーには早速、一軍で活躍してもらう積りでございます。

 

週末に日本郵趣協会の正会員会報が届いていました。

 

8月末のアジア展がパシフィコ横浜で開催されるのにあわせて、「全国郵趣大会」を8月28日に横浜の同会場で実施する旨が告知されています。

 

現在の緊急事態宣言(東京)が8月22日までとなっているので、ここまででコロナ禍が一服すれば予定通りの開催となるのでしょうが、延長された場合は、隣県の神奈川もそのままというわけにもいかないでしょうから、何かと気が揉める状況ですね。

 

 

1924(大正13)年の東京市内相互間便 速達書状です。つい最近、某オークションの「不落札品即売」で拾いました。

 

 

このカバーは4月13日に小石川辻町局で引き受けられ、蒲田局を経て仲蒲田の受取人に届けられました。

大正大礼、郵便創始50年、昭和大礼など5種類の記念切手が貼られた賑やかなカバーですが、額面合計は12銭で、書状3銭+速達料9銭ですと計9銭となり、3銭過剰となります。

 

その辺が敬遠されて、オークションで競られることがなかったのかもしれないと推定します。

 

しかし実は、上から2枚目の「国勢調査」は使用禁止後で無効、すなわちノーカウント扱いとなりますので、料金はこれで適合しているのです。

 

因みにこのカバーは中身入りで、重さも2倍重量には及びませんので、差出人は料金が適合していることを認識しての差出であったと考えています。

 

【追記】

・・・と思っておりましたら、さっそく親切な方からご指摘いただきました。「昭和大礼」が貼ってあるのだから「昭和でしょう」と。

どうもありがとうございます。確かに、うっかりしておりました。なので、データは以下のように訂正いたしますね。

 

差立て:小石川辻町局 昭和13年4月13日→蒲田あて

料金: 書状4銭+速達(郵便区市内)8銭=12銭

 

よって、使用禁止である「国勢調査」記念切手は「見逃し使用」という理解になります。本来ならばこの切手を無効として「速達失効」扱いとし、普通郵便として逓送するのが定石通りの対応ですが、当時において17年前発行の切手だけに局員も見逃したということでしょう。

 

 

 

1924(大正13)年の速達便使用例です。左は東京→横浜2区間便の速達書状、右は東京市内相互間便の私製葉書です。

 

 

左のカバーは1月21日に東京・駒込局で引き受けられ、横浜まで運ばれました。

右の葉書は、5月16日に東京・駒込局で引き受けられ、日本橋まで逓送されています。

 

震災切手貼の速達使用例は難しい収集対象で、2区間便はもちろんですが、私製葉書も存外、難しいものです。

 

1923(大正12)年の大阪市内相互間便 速達書状です。関東大震災による切手焼失等に伴い急遽、10月に発行された震災切手3銭が貼付されており、このシリーズの初期の使用例ということになります。

 

 

このカバーは12月18日に大阪・梅田局で引き受けられ、船場局、高津局を経て東区東平野町まで運ばれました。

震災切手貼の速達使用例は現存数が多くないことから収集に苦労させられる対象ですが、中でも大阪市内便や2区間便はとくに稀少で悩ましいものです。また、大正12年中の使用例も少ないことから、さらに稀少性は高まります。

 

 

1923(大正12)年の東京市内相互間便 速達印刷物の帯封です。12月の郵便物なので、9月の関東大震災の後のものということになります。

 

 

このカバーは衆議院差出で、12月15日に衆議院内局で引き受けられ、四谷まで運ばれました。

関東大震災に伴う郵便途絶は、10月27日に東京市内速達は復旧しました。大正期におけるこの使用例のような衆議院公報の速達便はいくつか数が知られていますが、旧大正毛紙8銭単貼は少なく、しかも中身付となるとさらに困難な収集対象です。

 

1923(大正12)年の東京市内相互間便 速達書状です。12月の郵便物なので、9月の関東大震災の後のものということになります。

 

 

このカバーは外務省差出で、12月14日に京橋采女町局で引き受けられ、内幸町の帝国ホテルに運ばれました。

関東大震災により郵便サービスは途絶を余儀なくされましたが、10月27日には早くも東京市内の速達逓送は復旧しています。このカバーはその復旧後、早いタイミングでの使用例です。