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安倍総理大臣がとてつもなく上に押し上げて下さった道普請人ケニアの2014年1月物語

 

みなさま。

 

2014年もみなさまの道普請人ケニアへのご支援を宜しくお願い申し上げます。

 

今年は13日から仕事を始めました。日本国外務省プロジェクトの一環です。エルゲヨ・マラクウェット郡の奥地の若者に対する「土のう」訓練です。エンジニア・キプエゴンと環境・園芸専門のビヲット君が訓練を担当します。広報・会計助手のマリア君は銀行で現金を準備したり道具や材料の購買を手伝ったりします。

 

そうしていると、17日に大きな喜びが飛び込んできました。国連ILOからです。「おめでとう、キタ」。「話しとったケニアとソマリアの二つのプロジェクト」。「二つとも予算ついたけん」。「打ち合わせせんといかんけんナイロビ来てくれる」。

 

道普請人ケニアと再度プロジェクトを実施するための予算を取ってくれたということは、私どもの「土のう」訓練のやりようと道路補修請負業者育成方法を国連ILOが高く評価してくれている証拠です。ILOのエンジニア・キダヌは「こんなに成功したプロジェクトは初めてやなあ」と言ってくれたりします。

 

外務省プロジェクトでは201411月までに35グループの若者、約900人に「土のう」訓練をします。トヨタ自動車さん助成のバリンゴ郡での環境プロジェクトもあります。それプラスILOとの「土のう」訓練、ケニア・プロジェクト、ソマリア・プロジェクト。これは忙しくなります。喜びの武者震いがしてきました。

 

ナイロビ出張をひかえ幸せで浮き浮きしていたとき、またもやとてつもなく大きなニュースが飛び込んできました。

 

安倍総理大臣がエチオピアで「道普請人とその活動」を名指しで日本国政府のアフリカ開発に対する援助政索の優れた実例としてスピーチに使って下さいました。2014114日の出来事です。

 

「うわあああ」。

 

「やった、やった」。

 

20091月にケニアの地べた、草の根から始めた「土のう」による道直し訓練活動が、5年後の20141月には、日本国政府の首相の演説に使われたのです。

 

「あんたら頭が高い頭が」。「日本国の総理大臣の演説やど」。「道普請人やど」。

 

「えへん」。「えへん」。国連ILOとの話し合いはこの口上で始めました。

 

ILO/COR・ケニア・プロジェクトは大雨が降れば洪水にみまわれ陸の孤島になるガリッサ郡が対象地です。若者に対する「土のう」による道路補修訓練のみならず洪水予防復旧訓練が要請されるプロジェクトになります。




2014.2.3-1

ナイロビ郊外のギギリ国連統合庁舎内のILOオフィスでの会議の模様です。左からILOソマリア職員二人、ILOケニア・チーフ・テクニカル・アドバイザー・エンジニア・キダヌ、道普請人ケニアの喜田、同じく松本、同エンジニア・キプエゴンです。

 

ILO/COREソマリア・プロジェクトは、予算が付いただけで、まだ雲をつかむようなステージです。ソマリアに対するチーフ・テクニカル・アドバイザーのMr.ポール・クルークは在ケニア日本大使館の書記官との会議とかで不在でした。ILOにはケニア・プロジェクトに対する第一見積もりを提出し回答待ちの状態です。

 

トヨタ自動車さんのバリンゴ環境プロジェクトの助成金も届きました。担当するビヲット君がプロジェクトの開始式の準備を整えたのでバリンゴ郡のカバルネットの町まで出張りました。


2014.2.3-2

バリンゴ郡の選出知事との打ち合わせの模様です。左からバリンゴ郡知事秘書、道普請人ケニア喜田、同環境担当ビヲット君、同エンジニア・キプエゴン、バリンゴ郡選出知事Mr.チェボイです。


 

バリンゴ郡のチェボイ知事は、道普請人理事長の木村亮京大教授と私のジョモ・ケニヤッタ農工大学勤務時代の同僚です。私が彼を訪問すると挨拶はハグから始まります。この日の台本にはなかったのですが、チェボイ知事はトヨタ自動車の環境プロジェクトの開始式にも同行してくれました。



2014.2.3-3

バリンゴ環境プロジェクトをビヲット君と実施するバリンゴ郡のお父さんお母さん方です。


2014.2.3-4

トヨタ自動車バリンゴ郡環境プロジェクトの打ち上げ式をしてくれているチェボイ知事です。右端の女性は知事配下の郡環境部長です。

 

このように安倍内閣総理大臣によって望めないような高みまで押し上げて頂いた道普請人ケニアの20141月です。畏れ多いですが今後も真摯な活動を日々積み上げていく所存であります。

 

201423日記。喜田 清

 

 

 

国際人間関係学物語

みなさま。


明日は道普請人理事長の木村亮京大教授と岡山大学農学部の久保康隆教授をケニアにお迎えする日です。今回は案件形成のため国際協力機構JICAの公用によるケニア訪問です。



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在ケニア大使公邸の晩餐会で道路省大臣と歓談する木村理事長です。右側二人目が木村先生、そのむこうが高田大使閣下。左側道普請人ケニア・スタッフ松本葉、道路次官Mr.キリモ、道路大臣Mr.フランクリン・ベット(当時)の順です。



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岡山大学の先生方がジョモ・ケニヤッタ農工大学との学術交流にケニアを訪問した時の写真です。右側手前から三番目が久保康隆岡山大学教授です。右側一番手前の女性が久保先生の指導で岡山大学で博士号を取ったDr.マーシーです。一番奥には喜田も居ます。


1993年8月にナイロビ郊外のジョモ・ケニヤッタ農工大学(以下ジョモ・ケニ)で、木村先生、久保先生に始めてお会いしました。


当時、私は農場運営担当のJICA専門家でした。先生方はお二方とも大学の助手で博士になりたてでした。ナイロビで手に入る生きたマングローブ・クラブ(カニ)を茹でておもてなしをしました。


以来20年、木村先生は工学の分野で、久保先生は農学の分野でジョモ・ケニの発展に多大な貢献をされました。


木村先生は土木工学の学生であったトー君を京大で博士に仕上げました。食品工学の学生だったマーシー君は久保先生の指導で岡山大学で博士号を得ました。


2008年にNGO道普請人ケニアを立ち上げるに際し、私どもはDr.トーを理事長・チェアマンにDr.マーシーを監査役・トレジャラーに起用しました。Dr.トーはジョモ・ケニの土木工学科教官。Dr.マーシーはナイロビ工科大学の食品工学科学科長です。


私と両博士は彼らがジョモ・ケニの学生のときからの知り合いですから互いに人となりを熟知の間柄です。



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写真左から道普請人ケニア・スタッフのエンジニアのコリンス君。中央がチェアマンのDr.トー。右側がトレジャラーのDr.マーシーです。



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道普請人ケニアのチェアマンDr.トーによる若きエンジニア、コリンス君とポーリン君への現場技術指導風景です。写真左から時計回りにエンジニア・ポーリン、トレジャラーのDr.マーシー、チェアマン・Dr.トー、エンジニア・コリンス、松本葉です。埋設していた「土のう」が見えています。



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同じくポーリン君、Dr.マーシー、Dr.トー、松本葉、コリンス君です。


木村先生と久保先生が育てた人材が道普請人ケニアの役員です。私が先週会ったバリンゴ・カウンテイの選出知事はジョモ・ケニの元同僚、ウアシン・ギッシュ・カウンテイの選出知事はジョモ・ケニの卒業生でした。


久保先生とは讃岐うどんの香川県高松市の同郷です。


ケニア政府と日本政府が創り上げたジョモ・ケイヤッタ農工大学。ここを基点に、今再び木村先生と久保先生がケニア政府と日本政府の国際協力の火を誰にも消せない大きな山火事にしてアフリカ大陸の開発に貢献すべく明日2013年6月30日ケニアに到着します。20年の時の流れを経て実におめでたいことと感無量であります。


道普請人ケニアの自慢話物語

みなさん。


今日も豪傑たちが道普請人ケニア事務所に飛び込んできました。

国連ILOプロジェクトで「土のう」の訓練を受けた若者グループです。


「17kmの道路工事の下請けが取れそうなん」。「推薦状書いてくれる」。景気の良い話です。みんな夢にあふれ微笑が消せない顔つきです。


彼らの訓練が終わったのは去年の11月です。彼らはもうすでに道路補修請負業を起業しています。株式会社を登記済みで社長や専務や株主になっています。



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推薦状をもらいに来た道路補修請負業のドルシェ・エンタープライズ株式会社の社長や重役や株主たちです。


去年まで彼らはアイドル・ユースと呼ばれ町をさまよっていました。不良の予備軍でした。それが今では道普請人ケニアの「土のう」を使っての道直し訓練によって起業家に進化していました。


微笑が消せないのには理由があります。彼らは何百万ケニア・シリングもの道路補修のコントラクト・契約を獲得しようとしているからです。


信じられますか。ここは何をやっても簡単にはうまく行かない障害物競争の大陸アフリカです。ここで道普請人ケニアは国連ILOと共に「土のう」の道作り訓練をとおして、さまよえるケニアのアイドル・ユースを一年の内にピカピカの起業家に進化させてしまったのです。


訓練した500人の豪傑たちは16もの株式会社を設立しています。これはもう奇跡以外の何物でもありません。



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エマニエル・カンデイエ君も国連ILOプロジェクトで「土のう」訓練を受けました。彼は訓練後、道路補修の契約を取ろうとして農村道路公社訪問を繰り返しました。公社訪問は無駄にはなりませんでした。みごと1,100,000ケニア・シリング、1,400,000ケニア・シリングと二件の道路補修契約を農村道路公社から勝ち取りました。



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同じくILOプロジェクトで「土のう」訓練を受けたサイモン・ジュグナ君です。写真左の道普請人ケニア・スタッフのビヲット君に都市道路公社から請け負って埋設した導水管・カルバートの説明をしています。



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橙色の蛍光色の作業服で「土のう」工事の説明をしているのは、同じくILO訓練生だったポール・ジェイア君です。彼も500,000ケニア・シリングの道路工事の仕事を獲得しました。


ケニアの庶民にとって100万ケニア・シリングとは気の遠くなるような金額です。道普請人ケニアがILOと訓練した若者グループの会社は手始めとして500万ケニア・シリング規模の政府道路建設工事に入札する資格があります。


ひつこいようですがもう一度繰り返します。


道普請人ケニアは、国連ILOと組んで、社会のよけい者になりかけていた500人の若者たちを起業家に進化させてしましました。道路補修企業家に進化させました。一年かかっていません。簡単な「土のう」技術が地域の殻つぶしでブラブラの若者を立派な企業家に変えてしまったのです。


これは絵空事ではありません。すべてファクト真実の出来事です。「私どもはケニアにおいて「土のう」で奇跡を成し遂げた」と言っても言い過ぎではないと思います。私は道普請人ケニアのCEOとして私どもの成し遂げた事を誇りに思います。


この成果はみなさま方の暖かい御助成と御支援の賜物であります。


私どもNPO法人道普請人は小さな組織ながら夢を実現し物事を成し遂げる能力を持った集団です。


今後とも御支援頂けますよう御願い申し上げます。