秋になり少し涼しくなってきた辺りから、洗濯機が洗濯し初めに「キャー、、、、キャー、、、、」と言う悲鳴の様な音を立てはじめました。初めの内は、２、３回叫んだらその後は静かになり、最後まで洗濯できていました。
寒さも厳しくなり、最近では最初の叫び声がなかなか止まりません。30回ほど叫んでやっと静かになり洗濯を始めます。朝の気温と泣き叫ぶ回数は関係するようです。叫んでいる間に摩擦熱で暖まりスリップが直るのかもしれません。
洗濯機は、今は亡き"SANYO"の自動洗濯機、型式 ASW-B60V(WG)。2005年の購入で、18年ほど使用しています。
おそらく洗濯機のモーターと洗濯槽をつなぐベルトが緩んで滑っているのだろうと、ネットで色々探してみると、「ベルトを交換したよ」という記事が少なからず見かけられます。
洗濯機のメーカーや機種は様々ですが、「VベルトはＪＩＳの規格で決まっているので汎用品が使えるよ」と言う様なことが書かれています。価格も1,000円以下のようです。
そこで、一大決心をして、まずベルトの型式を調べ、ベルトが無傷ならベルトの貼り具合を調整してから、ベルトを注文しようと準備します。
まず、洗濯機の蓋が開かない様に養生テープで固定します。
給水のホースと、排水のホースを外し、排水ホースから水が出てこない様に養生します。
電源のコンセントとアース線も外します。洗濯機を手前に倒すため少し移動します。
何しろ狭いスペースに設置しているので苦労しています。
本体に傷をつけないよう下に段ボールを敷いて、手前に倒しました。
反対側に回って、底面からのぞき込むと、ベルトでつながれた二つのプーリーが見えます。左上がモーターで、右下が洗濯槽のプーリーです。ベルトは見た目でもわかるぐらい少し膨らんで、緩んでいます。
ベルトには、「BANDO V BELT HM-20.5」と印刷されています。事前の調査では、Vベルトには、その形状で "M"、"A"、"B" と言う様な型があるらしいのですが、"HM" は今まで見たことがありません。はたして手に入るのか少し不安を感じますが、とにかく調査を続けます。
ベルトの貼り具合はやはりユルユルです。
ベルトの貼り具合の調整は、長孔の開いたモーターの固定板をシャーシに固定している２本のボルト(赤丸印)を緩めて行います。
写真では、右上のボルトは見えていますが、左下のボルトはモーターに隠れています。
ボルトはプラス頭の付いた六角ボルトで、対辺は１３ｍｍです。スパナには、１２ｍｍと１４ｍｍが対になったものを持っていますが、１３ｍｍがありません。仕方ないのでモンキーレンチで緩めることにします。ソケットレンチがあればいいのですが。
緩める前に、モーターの位置をマークします。
左下のボルトはアクセスしにくいので、位置をずらすのは右上のボルトだけですが、一応こちらにもマーキングしておきました。
ベルトの貼り具合を変える前に、ベルトを外してその状態を見てみます。ベルトは、下の写真の様にドライバーをプーリーとの間に差し込み、プーリーを回転させる(下の場合は時計方向に回す)ことにより簡単に外れます。
外したベルトには、表面の劣化(拭くと黒いカスが着く)があるものの、傷とか割れ目は有りません。まだ使えそうです。
モーターのプーリーも、洗濯槽のプーリーもゴムの粉と思いますが、黒いカスをきれいにふき取っておきます。
外した時の逆順でベルトをはめます。洗濯槽のプーリーにはめた後、モーターのプーリーにベルトを半分乗せ、回転させれば簡単にはめることができます。
その後、２本のボルトを、左下の隠れたボルトは少しだけ、右上のボルトはユルユルに緩めます。モーターの台をベルトを引っ張る方向に移動して、ベルトがピンと張るようにします。最初にマークした位置がズレているのが分かります。
手でプーリーを回してみて、少し硬めに回る様ならＯＫでしょう。２本のボルトをしっかりと締め上げます。
洗濯機を起こし、仮に電源をつなぎ、脱水のみを運転してみて、洗濯槽が動くことを確認できれば、逆順で、洗濯機を元の状態にまで戻します。
少量の水だけ入れて洗濯、脱水を試運転した限りでは、「キャー、キャー」という悲鳴は聞こえなくなりました。問題は明朝寒い時に洗濯機を運転した時に、直っているかどうかです。
さて、問題のＶベルトですが、長年の使用で劣化していることは間違いなく、いずれ交換することが必要なので、どこかに売っていないかネットで探し回りましたが、"HM"という型の物を見つけることができませんでした。多分 "M"型の変種だろうと思いますが、正直何者かわからないので、メーカー(バンドー化学)に問い合わせています。
[[ １２月２５日 追記 ]]
今朝の洗濯で、「キャー、、、キャー、、、」と悲鳴を上げることなく洗濯できるようになりました。無事 試運転終了です。
めでたし！ めでたし！
[[ １２月２９日 追記 ]]
この記事には後日談があります