前回
その昔、ワタクシが学生だった頃、御三家の次の存在として、
新御三家なる言葉が生まれました。メンバーは、
駒場東邦、巣鴨、海城
です。
ワタクシは、「新御三家」という概念は全く知らなかったのですが、大学時代の友人(他大学ですが、海城出身者)がよく「新御三家出身」という言葉を使っていたので、「何やろか」と気になってました。
当時のワタクシの勝手な感覚としては、駒場東邦と巣鴨は開成と遜色ないイメージでした。
高校受験で麻布や武蔵がなく、開成の次にその2校が位置していたため、余計そう思ったというのもあります。
なお、昔の日能研の偏差値はこんな感じでした。
拡大
N70開成、麻布
N69武蔵
===========御三家レベルの壁
N68駒場東邦
N67桐朋、聖光学院
=======御三家と遜色ないレベルの壁
N64早稲田、学芸大大泉
学芸大世田谷
N63筑波大学附属、学芸大竹早
N62海城、巣鴨
=============新御三家の壁
N61東邦大東邦、城北
N60市川
N59芝、攻玉社
=========東邦・市川レベルの壁
N58国学院久我山
N56渋谷幕張
N55日大日吉
N52日大二中
N51日大豊山、日大三中
N50本郷
===========上位日大系列の壁
N46昭和秀英
これが現在では
↓
(2023年入試用)日能研の偏差値
N72開成(+2)、筑駒(+1)
==============トップの壁
N69聖光学院(+2)
渋谷幕張(+13)
N68筑波大学附属(+5)
N67麻布(-3)、武蔵(-2)
============御三家レベルの壁
N65早稲田①(+1)、栄光学園(-6)
駒場東邦(-3)
N64海城(+2)
========御三家に準じるレベルの壁
N63市川(+3)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
N60東邦大東邦(-1)、芝
==========千葉御三家レベルの壁
N59昭和秀英(+13)、本郷(+9)
N58桐朋(-9)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
N56巣鴨(-6)、城北(-5)
攻玉社(-3)
=========難関校群雄割拠の壁
N55学芸大世田谷(-9)
N54学芸大竹早(-9)
N52日大中学(日吉)(-3)
N51国学院久我山(-7)
==========日能研偏差値50の壁
N46日大二中(-6)、学芸大小金井
N45日大豊山(-6)
とまあ、こんな感じです。
新御三家の序列ですが、駒場東邦がトップということは昔から変わりありませんが、海城が駒場東邦との差を詰め、巣鴨が少し落ちたという印象です。昔、偏差値で12も下だった本郷に抜かれています。
その他には、全然関係ないのですが、ワタクシが学生時代に一世風靡した学芸大附属系列が軒並みレベルダウンしています。
どうしてこのような現象が起きたのか謎っちゃ謎ですが、今回は学校めぐりに絡めて海城のレベルが落ちなかった理由を考えてみました。
①スパルタからの脱却
このご時世、スパルタは流行らないということで、ホームページでも公表しているように「脱スパルタ」へ舵を切ったことが良かったのかもしれません。
ある意味、他校とはとはイメージで差がついたような気がします。
なお、スパルタが別に悪いわけではなく(言葉はまあアレですが)、それは「面倒見の良さ」の裏返しとも言えます。
スパルタまでいかないにせよ、(鉄緑会頼みではなく)いわゆる「塾いらず」と呼ばれるような学校だと保護者は助かると思います。
②国際化への対応
「グローバル教育」として、イギリス研修、アメリカ研修のほか、イングリッシュキャンプを行っています。
他の学校も似たようなことはやっていると思いますが、うまく「グローバル教育」をアピールできた点が良かったと思います。
実際、最近の新興の人気校は、渋谷系や広尾系のようにグローバル教育や国際色を全面に出した学校ばかりです。
他の学校でレベルを落とした学校は、新興の渋谷系、広尾系や今までなかった都立中高一貫校の台頭により受験生を取られたのかもしれません。
③天才的な宣伝の上手さ
ブランディング活動がとても上手く、同偏差値帯のなかでは断トツです。
名前も似てて(って、カイだけですが)、入試難易度はやや落ちますが、何となく開成に被ります。
海城は「少し入りやすく、非常に愛想のいい開成」というイメージがありますね。
また、オープンキャンパスのスタンプラリーなんて「絶対にプロが入っているでしょ」というくらい見事なものでした。
また、オンライン個別相談や入試広報室LINE(いろいろ情報が届く)も上手いな~と思います。
まさに「宣伝の天才」と言っても過言ではないかもしれません。
御三家の塩対応の後に、このハイレベルの学校でここまで親身にされたら、そら、世のお母さんはクラッときそうですわな。
(疲れたので、もはやここまでにしますぞ
次回に続く)
…かもしれませぬ
ココです
↓