制作受注したら著作権はクライアントのもの?それとも自分のもの? | キャラクタープロデューサーのブログ

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「ヒットキャラクターを出したい!」そんなキャラクター作家、イラストレーター、企業広報、宣伝部の人たち向けのブログです。


今日は、制作受注時の(キャラクターの)著作権について書こうと思います。

キャラクターをヒットさせる上で、必ず付きまとうのは「契約」です。
特に著作権や商標のことを覚えていないと権利すら失いかねません。

ですので、少しだけですが知識を得てみてください。

Wikipediaで「著作権」と検索し内容を読んでみてください。


よくこういった相談を受けます。
「制作費をもらって制作したので、著作権がクライアントにあるんですよ。しかしクライアントがもう使わなくなったので著作権を取り戻したいんです。」と。

その際、「著作権譲渡の契約書を結んでいるかどうか?」と聞きます。
たいだいの場合結んでいないケースがほとんどです。
著作権を譲渡していなかったら、著作権はそもそも移動せず本人のもののままです。


制作の仕事を請けた場合、いつも初めに「著作権譲渡(買取)」か「譲渡しない」の確認をします。

買取の場合は、著作権がクライアントに行ってしまうので、それなりの対価を支払っていただき、併せて、制作費をいただきます。

譲渡しない場合は、「制作費のみ」いただき、譲渡費は発生させないのでこちらに著作権は残ります。

「買取契約を結んでいない」著作物は、創作者本人に著作権が帰属します。

ですので、「制作費をもらっているから著作権がクライアントにある」という考えは間違っており、譲渡契約を結んでいない著作物は創作者のものとなります。


次に、「著作者人格権」。

著作者人格権とは、仮に著作権がクライアントに移行したとしても、以下の権利が認められています。
①公表(著作物を公衆に公表する権利)②氏名表示(著作物の作者名を表示及び非表示にする権利)③同意知性保持(改変することの禁止)④名誉声望保持(改変せずとも著作物の名声を傷つけるような行為に異議を申し立てられる権利)

著作権譲渡の契約を結ぶ際、仮に「著作者人格権を行使・主張しない」という条項が入っていたとしても、権利の主張は可能です。


弊社では制作受注を受ける際、「譲渡か譲渡じゃない」かの確認をし、契約書を結びます。

制作費程度の予算で、著作権を譲渡しないようにしてください。

そして、契約書の中身を確認する際、様々な条件を見ますが、著作者人格権のところは必ず赤字を入れるようにします。

譲渡したとしても、そのキャラクターの表現のチェックや追加の制作物は同一性保持の観点から、継続して制作依頼をもらうようにしてください。

さらに、その著作物を使った全ての制作物のチェックいわゆる「監修」は行ってください。



「面倒くさいクリエイターと思われ、次の発注が来なくなるのでは?」と心配してこのような交渉をしないクリエイターさんも多くいると思います。


しかし、「しっかりキャラクターのコンセプト、世界観や統一性を維持することで、よりこのキャラクターの力を発揮できるんです。」と仕事を請けた際にクライアントに自信を持って伝えることが大事です。それをすることによって、「キャラクターの世界観を大事にしているクリエイター」という印象を受け信頼にもつながります。


最後に、「商標」について。
キャラクターを作り、特殊性が高い場合は、商標(ネーミング)も取りましょう。
商標登録者には、同じ名前のものが世の中に出て行った際に、先にその名前で商売する権利が与えられます。ただ登録には商売をしていいカテゴリーがあります。
例えば、被服(アパレル)だと25類で登録します。しかし、同じ名前でぬいぐるみを別の人が出願し28類玩具が取られるケースもあります。

「商標区分分類」でネット検索しぜひ当てはまる商標区分を探してみてください。

そして、登録したい「商標」が別の人に登録されていないかこちらでチェックしてみてください。

https://www2.j-platpat.inpit.go.jp/syouko/TM_AREA_B.cgi?1469545302999


出願料も直接本人が登録すると案外安く済みますのでぜひ特許庁ほか出先機関に行ってみて質問してみてください。
https://www.jpo.go.jp/tetuzuki/ryoukin/hyou.htm


著作権と商標を少しだけ知ることで、自分の権利を守ることが出来ます。
「どうせ分からない」「苦手」と言わずに少しだけでも勉強してみてください。