トロントもいよいよ本格的な夏に入って、3年振りで週末にはあちこちで ストリートフェステイバルが開催され始めている。

先週末(16日〜18日)はCollege Street(カレッジ通り)のバサーストとオシングトン間をトロント市は通行止めにしてイタリア人街(リトルイタリー)のストリートフェステイバルを祝った。


“Taste is back”と名打った今回のリトルイタリーのストリートフェスティバル。

コロナ規制が終わるのを待ちわびた人々で溢れていた。



こういったお祭りが6月〜9月の夏中毎週末、トロント市内のどこかで開催される。


長い串に蛸を刺して焼いている。

これをトロントの蛸焼き、と称してもいいだろうか?



今週末は今では世界的に有名になったトロント市のPRAIDE Parade(プライド・パレード)だ。

もう30年以上の歴史を持つこのゲイパレードも、初めの頃はさすがに多様性を尊び容認する一般のトロント市民も遠巻きに、チャーチ通りに繰り広げられる地元のゲイだけでなくアメリカや世界中から集まってきたその道の人達のパレードを遠巻きに見守ったものだった。


パレードする人達の様相が、女装したおっさんのドレスの下に見える毛ずねの足や、ハードゲイという上半身裸に、黒のベストと頭に同じく黒のカウボーイハットを被って鎖のチェーンをグルグル回しながらの筋肉ムキムキ男が目の前を通過すると、沿道の見物客達はお互いの顔を見合わせてニヤリと笑ったり、指笛を鳴らしたりの様々な反応を示したりした。

トロント市長が歩道の観客に手を振りながら楽しそうにパレードの輪の中を歩いていると拍手や歓声が起こる中、「え、彼もホモなの?」とヒソヒソ声が聞こえたりしたものだ。

今年は、コロナで中断されていたこのパレードも復活。しかしながら北米の、特に隣国アメリカの昨今の風潮で、こういったパレードにハラスメントを企むグループの動きがあるのでトロント市警はセキュリティを強化して警戒を堅めているとTV📺のニュースで流されていた。

 アメリカと違ってカナダは銃規制が厳しいが、それでも銃による犯罪は後を絶たない。政治的なテロリストだけでなく、社会が病む中、精神的な病で他人を巻き込む個人の殺傷犯罪は世界中で起こっている。


そしてジャズフアンが待ち焦がれていたトロントのジャズフェステイバルも今週末からだ。

かつてはビーチ地区やその他の公園で人々は芝生に横たわったり、折りたたみ椅子を持って行って日長、簡易設営された舞台で演奏する有名無名ジャズバンドの演奏やジャズ歌手の歌声を楽しんだり、レストランのアウトドアのパテイオや室内で食事をしながら或いはバーカウンターで生ビールを飲みながらこのジャズフェステイバルの雰囲気を楽しんだものだが、コロナ禍が過ぎた今年、どの様な趣向で再開されるのだろう?

興味が尽きない。


 7月にはもはや半世紀の歴史を越えたカリバナフェステイバル。

トロントにはカリブ海諸国からの移民も多数存在している。

彼らがカリブの踊りを披露しながら街を練り歩き、人々は市内に点在するカリビアン料理のレストランに群がる。


料理とフェステイバルいえば、8月の第2週末にダンフォース通りのグリークタウン(ギリシャ人街)3日間で延べ100万人の人出でごった返すTaste of Danforth(テイスト・オブ・ダンフォース)はトロンントのストリートフェステイバルの代表格だ。

この時ばかりとギリシャ料理店は数日前から臨時の雇用で人を集め徹夜で肉に串を通し、昼頃からは街中がスブラキを焼く煙りと匂いで一杯になる。

この三日間で通常の月の1ヶ月分以上の売り上げを上げると以前に知人のギリシャレストラン店主から聞いた事がある。


そして8月後半から9月第1週のレイバーズデーウイークエンドまで通称CNEと呼ばれているCanadian National Exibitionだ。

毎年夏休みの最後の2週間にエグジビショングラウンドにジェットコースターや大観覧車などの乗り物の遊園地を作り、屋内博覧会場では障害物を飛び越える馬🐎の芸当を見せたり、いわゆる大型のカーニバルが、また野外ステージでは夜遅くまでコンサートを催して夏休みの最後をカウントダウンしていく。

そしてCNEが終わると9月から新学期が始まり子供達は学校へ戻っていくのだが、

これでトロントの夏は終わらない。近年はもう一つのお祭り、トロントフィルムフェステイバル(トロント国際映画祭)が加わって街は世界中からの映画人と映画フアンで活気付く。

トロントは夏時間を採用しているので、夜の9時ぐらいまで外は明るく、ラバッツ・ブルーやモルソン・カナデイアンといったカナダ🇨🇦の生ビール🍺をピッチャーで注文して、ナッチョスをつまみながらパテイオで仲間と歓談しながら過ごす時は、「あー、カナダは良い国だなあ。」と実感する。

*ここまで書き終わったら、ネットニュースでこの夏のダンフォースフェステイバルは中止。20238月から再開というニュースが流れてきました。


Have a nice Summer!