抗がん剤治療をしていると副作用によって血球成分が低下してしまうことがあります。「骨髄抑制」という副作用です。特に免疫を担っている白血球が低下すると感染症を起こしやすくなるので、抗がん剤の投与が延期されてしまうこともあります。
こういったときに漢方薬を上手く使うと早く回復させることができることがよくあります。
考え方は、「骨髄に栄養と血行を促すように働きかける漢方薬を使う」ということになります。血球成分の中でも白血球は増えやすい血球成分ですから、薬がうまく働くと数日で正常値まで回復することができます。
最近店頭で経験した例では、夏バテと抗がん剤の副作用から胃炎が生じて、胃の痛みとみぞおちのつかえがあり、食べることができないので体が冷えた感じとなり、白血球が1.6(正常は4.0以上)まで低下した方です。
この方には、胃腸の調子を良くし、結果を気にして気分の落ち込みがあるのを改善し、みぞおち周辺の痛みを取ることができる「延年半夏湯(えいねんはんげとう)コタロー」と「タケダのハイシー」(造血するときにはビタミンCが大量に必要)と「イスクラ参茸補血丸」(人参、鹿茸という造血に欠かせない成分が豊富)をお選びしました。結果3日後の検査で白血球が6.0まで回復、胃の調子もすぐに改善しご飯が食べられるようになりました。
漢方薬を上手く使うことでこのようにサポートすることができます。