季節の変わり目などになると増えてくるじんましんの相談。
それだけでなく季節関係なく慢性じんましんの相談も店頭でよく受けます。
東洋医学的にはじんましんはほとんど「体の中から外に出なくてはいけないものがたまっている」状態があって、それが一番の排泄路である大便、小便、女性の生理の経血から外に出せなくなっている状態があり、仕方がないので皮膚の毛穴から外に出ようとしているときにおこる皮膚の反応と考えます。
皮膚の状態から、盛り上がりが見られるものと盛り上がりがないもので区別することも多く、赤く盛り上がりがあるときは「熱」、「湿」という者が絡んでいることが多く、赤くても盛り上がりがなく症状のない皮膚との境界は赤見だけという場合は「熱」特に「血熱」という状態と考えることが多いのです。
漢方薬を選ぶうえで大事なのは「排泄経路」の状態がしっかりとしているかどうか?ということです。
大便はきちんと出ていて、色はどうか?小便はきちんと出ていて、色はどうか?
女性なら、じんましんが出だしたころの前あたりから月経に変化はないかどうか?
これらはとても大切な情報になります。
大便は肝臓、胆のう、大腸などの毒や熱と関係することが多く、大便の異常があればまずこの大便が正常になるように処方を選んだりします。また食事の中で毒を増やす甘いものや完全栄養食品の牛乳、乳製品、卵などを控え、お酒を飲まれるようなら控えてもらうことも大切です。
このケースの場合、おおくの方が「酸味」、つまり「すっぱいもの」が苦手なことがほとんどで、じんましんを治すためにこのすっぱいものを積極的にとってもらうことも大切となります。
小便の場合は「水毒」や腎、膀胱などの毒や熱、まれに神経(心)の毒とも絡むことがあります。この場合、睡眠や情緒的な面の状態やホルモンのバランス、自律神経のバランスなどをお聞きして処方をえれ賦ことになります。小便の色が薬を飲みだして最初黄色くて濃いのが出ることが多く、これが出てくるとじんましんが治ることがよくあります。
女性の月経もじんましんと関係していることがあり、抗アレルギー剤や抗ヒスタミン薬の治療がうまくいかない場合、話を聞いてみると月経に乱れが起きていることがよくあります。
また、以前ダイエットをして月経が止まってしまって、それが数年たってからじんましんの形で出てくることもあるようでこのあたりの情報も大切になります。この場合は月経をきちんとしてあげることが大切で、基礎体温を取っていただくとじんましんを治す手掛かりになることもよくあります。
「毒をうまく体の外に出せるようにし上げる。」
これが治りにくいじんましんをきちんと治す方法になります。