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kenroが見た、行った、読んだもんをつらつら書き。美術展、映画、本、旅行など。

《大使たち》ロンドン「集会・デモ」

今回の英国旅行のハイライト?ではないが、貴重な体験をした。

ロンドンを訪れたからにはナショナル・ギャラリーへ。午前中に、ビッグ・ベンとずいぶん以前に行ったことのあるナショナル・ポートレート・ギャラリーへ。素晴らしい。肖像画だけに特化した美術館は世界的にも珍しい。それこそヘンリー8世からエリザベス女王まである。もちろんビートルズもダイアナ元妃も。果たして日本でポートレート・ギャラリーがあったとして、皇室が出てくるだろうか。それも宮内庁が指定した姿・形以外で。

ナショナル・ギャラリーは、改修されてかなり変わったようだった。従来は正面から入るのが通常であったが、メイン・エントランスは隣のセインズベリー棟になっていて、入場するといきなり《岩窟の聖母》(レオナルド・ダ・ヴィンチ)。すぐ隣の部屋には《アルノルフィーニ夫妻の肖像》(ヤン・ファン・エイク)と眼服。さすがに広いので全部きちんと回ろうとする気もなく、重点的に中世からルネサンス期に絞って、バロックや早足で、モダンはスルーさせてもらった。

夕方近くになり、ナショナル・ギャラリー前でバスを待っているとバスは来たが、運転手がエンジンを止めて降りてきた。「今日は終わりだ。デモがある。」デモ! これは見ないと、ということで、音のする方向に向かう。朝いたビッグ・ベン、ウエストミンスター教会の方だ。道路は車両通行止めになっていて、プラカードを持った人たちが向かっている。やはり、左派、リベラル系の集会・デモのようだ。プラカードに「Free Palestine」や「DUMP TRUMP(くそ野郎、トランプくらいの意味)」と見えたから。

音楽もスピークも近づいて来たところはウエストミンスター教会前の広場。いるわ、いるわ、プラカードを持つ人、死神に装束する人、ゼッケンをつける人。日本のデモは圧倒的に年配者が多いのに比べて、若い人も目立つ。労組の幟もないようだ。それに仕事帰りの人も多そうだ。これがデモの本来の姿なのだろう。一部の熱心な組合活動家だけのそれではない市民のアッセンブリー。

「デモで何が変わるのか。デモができる世の中になる。」(2015年の安保法制反対集会・デモに参加した柄谷行人)

集会で見かけた手作りの段ボール・プラを抱えていた女性に話しかけた。段ボールには「独裁(TYRANNY)、人種差別(RACISM)、不誠実(UNTRUTH)、女性嫌悪(MISOGYNY)、ポピュリズム(POPULISM)と五つの単語で「TRUMP」を表し、「歓迎されない」と主張」しているのだ。私が「I agree!」と言った女性がちょうど新聞でも取り上げられていたのだ(2025.9.18.「朝日」)。知らなかったのだが、トランプが訪英していてその反対集会・デモだったのだ。「Free Palestine」や「DUMP TRUMP」のTシャツでも買おうと、急拵えの屋台で手に取ると、支払いは屋台のお兄さんが取り出したスマホでタッチ決済。驚いた。

デモ出発までまだ時間がありそうなので、会場を後にして、ソーホーの中華街に向かう。当てにしていたお店は行列ですぐに入れそうもない。お店はたくさんあるが、思案の上で『地球の歩き方』に載っていた「Imperial China」へ。今回、食事にあまり失敗しなかったのは、中華料理を混ぜたりしたから。中華は野菜がたくさん取れるし、比較的リーズナブル。とは言ってもやっぱりチト高いなあ。(左はLNGの《大使たち》(ハンス・ホルバイン)、右はウエストミンスター教会前の集会の様子)