今の福島の放射能の問題を見ていると、アフリカの最貧国での出来事を思い出す。
当時、僕が働いていた村では、ニューカッスル病という鶏の伝染病が常在していた。
日本だったら、そんな伝染病が発生したら、全頭殺処分にして、その土地を清浄化してから、再び新たに飼い始める。
しかし、私が働いていた土地では、それは行われていなかった。
なぜならお金がないから。
事情のよく分からない人が見たら、”なんで殺処分して清浄化しないんだ。ばか?”とか思ってしまうかもしれないが。
強制的に殺処分にするなら、その補償を国が行わないといけない。
しかし、そんなお金は国にはなかった。
だから、ワクチンを使って、だましだまし鶏を飼育していた。だから、いつまで経っても、その土地はニューカッスル病の常在から抜け出せない。経済的な効率も悪いままだ。
規模は違うが、今の日本の状態も同じようなものだ。
お金さえあれば、福島の被災者をすべて、他の地域で移住させることができる。
福島で今、残っている人も、それは、そこじゃないと生活していけないからだ。
よそから見たら、”なんで移住しないんだ。ばか?”と思ってしまうかもしれないが、”お金がないんだよ。そんなこというなら、金をくれ!”と思っている人も多いだろう。
移住して、他の土地で生活基盤を作っていける十分な資金が国から提供されれば、移住と言う道を選ぶはずだ。
しかし、そのようなお金は国にはない。
だから、今の状態をいつまでも引きずることになる。
今、こうなってみると、アフリカの最貧国の心情が理解できる。
やっぱり、最終的にはお金の問題なのだ。