地方自治体における「社会福祉経営(マネジメント)」研究を目指す者たちへ
このように、我が国の現代の社会福祉の推移や、国と地方自治体との関係を振り返ってみると、筆者が所属しているような、非常に小規模な地方自治体の社会福祉施策の運営に携わる者は、どのようにして、自身の職業としてのモチベーションを保ち、どのような「将来ビジョン」や「福祉のまち」のデザインを描けば良いのか、という疑問にたどり着きます。
目の前の地域の社会福祉の課題と、国の示す社会福祉政策との間のギャップを感じながらも、我々は、ただ、国の方針に従い、地方自治体は、単にその一端を担うだけの機関として、その役割を果たすだけでよいのか、という疑問にもぶつかります。
社会福祉の分野に限らず、政策の立案に意欲と情熱を持つ職員ほど、そのような想いに敏感になっているのではないか、と思うのです。
地域独自の政策を形成することを、今の地方自治体という組織では成し遂げられないのだ、という確信に至ってしまうと、その職員は、やがて、地方公務員としての限界を感じ、意欲を失い、そして、転職の道を選んでいきます。
筆者もまた、過去において、それと同じような想いを抱き、感じてきた一人です(転職は、踏みとどまりましたが・・・)。
長年、地方自治体における社会福祉の政策立案に携わってきた者としても、今、そのように感じている若手や中堅の職員に対して、声掛けをし、転職を思い留まらせられるだけの、エスプリの効いた言葉を、残念ながら、多く持ち合わせていません。
非常に困難な局面に立たされている、という実感があります。
そのような中にあって、これまでの地方自治体の職員として、社会福祉の政策立案に、また、「社会福祉経営(マネジメント)」の実践に携わってきた筆者の経験を、何らかの形で、後輩の職員らに伝えることで、少しでも、その閉塞感を抱く職員に対し、僅かではありますが、「希望」を感じてもらえるものを提供することができるのではないか、と考えたのです。
筆者が、現場で身に着けてきた、技術的な手法と、暗黙的に獲得してきた知を、論理的に、形式知として整理した上で、これからの地方自治体の「社会福祉経営(マネジメント)」に携わる者に、何らかの形で情報を残し、提供することで、新しいフェーズに入ったこれからの社会福祉政策に、何らかの貢献ができるのではないだろうか、と考えるようになったのです。これが、ブログをアップする「五つの理由」の内の、三つ目の理由です。
これが、ブログをアップする「五つの理由」の内の、三つ目の理由です。
やや、自意識過剰ではないか、と感じられるかもしれませんが、筆者が、現場でこれまで培ってきた、地方自治体による「社会福祉経営(マネジメント)」の実践例を振り返り、改めて、その、「良し」、「悪し」を検証し、「理論的な裏付け」や「根拠」を明確にして、世に出すことができれば、きっと、同じように悩み、苦しんでいる地方自治体の職員の仲間たちのお役に立てるのではないか、と思うのです。
そのようなことから、このブログは、とくに、地方自治体の社会福祉の政策立案に関係する職員に読んでいただきたい、と思っています。
地方自治体の社会福祉の政策立案の担当者が、現場で役立ち、すぐに使える「ノウハウ」と「スキル」を伝えることに重点を置く、実学として活用できるように注力しました。
しかし、実学に関することだけでは深みがありませんので、理論に関する部分については、可能な限り、学術的な要素も含めて論説したいと思っています。
だたし、読者の皆様の「読み疲れ」防止策を講じるために、「読み進めやすさ」や、「親しみやすさ」に心がけたいと思います。