画家、中尾彬さん | ケネディスタンプクラブ日記

ケネディスタンプクラブ日記

四谷駅前のケネディスタンプクラブの日記です
商品の紹介など書いていきます。

俳優の中尾彬さんが亡くなられました。

81歳、心不全だそうです。

 

最近では特徴のあるマフラーの巻き方がトレードマークにもなり、そちらで記憶されている方も多いでしょう。

また、数多くのゴジラ映画にも出演されましたので、そちらの印象が強い方もいると思います。

 

ヤクザから軍人、政治家など、迫力や貫禄を要求される役を演じれば絶品の俳優でした。映画「翔んで埼玉」の東京都知事役では、絶対権力者をコミカルに演じるという難しい役柄を納得の存在感で演じていました。

 

そんな中尾彬さんですが、俳優の道に進む前には画家志望だった事はあまり知られていないようです。

高校時代に描いた油彩画が地元千葉の美術展に入選し、大学は武蔵野美術大学に入学して、さらにはパリに留学までしていました。

中尾彬さんがパリで感じた挫折について、5月22日の日刊スポーツが記事に書いています。

 

絵をあきらめた理由は仏留学中に出た「塩と砂糖を描き分けろ」という難問だったと明かした。

まったく手が動かない自分に比べ、すらすらと描き分けた1人の留学生の絵を見て「どっちがどっちだかはっきり分かった」という。それで絵はあきらめた。その時の思いが俳優になってから生きた。

「似せようとするから描けなかった。『しょっぱい』『甘い』と気持ちを乗せれば良かったんだと。想像すればいいんだという思いが演技につながった」

 

画家志望だった中尾彬さん、絵をあきらめた理由「塩と砂糖を描き分けろ」/悼む日刊スポーツ 2024年5月22日14時30分

 

 

その後、帰国した中尾彬さんの俳優としての活躍は、みなさんご存知の通り。

 

俳優業のかたわら絵画を描き続け、フランスのル・サロン展で大賞も取り、地元千葉県木更津市では個展も開いていました。

 

こちらの切手をご覧ください。

平成元年(1989年)に発行された、千葉県のふるさと切手です。童謡で有名な「証城寺の狸ばやし」を題材にしたイラストが描かれています。

このイラストを描いたのも、中尾彬さんです。

 

ふるさと切手 証城寺の狸ばやし 千葉県 62円シート | 切手,ふるさと切手 | 趣味の中古切手や紙幣・硬貨の販売と買い取り|ケネディ・スタンプ・クラブ (kennedystamp.jp)

 

中尾彬さんは、ご自身の作品を含む38点の作品を、「終活」として木更津市に寄付されていました。その中にはマティスや藤田嗣治もあり、今年3月に木更津市が「中尾彬コレクション」展として無料公開していました。

 

これまでのご活躍、お疲れ様でございました。

心よりご冥福をお祈りいたします