黒猫白猫 | ケネディスタンプクラブ日記

ケネディスタンプクラブ日記

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鄧小平の言葉として広く知られているものに
「黒猫でも白猫でもネズミを捕るのが良い猫だ」
というのがあります。
中国では「黒猫白猫論」として有名になったこの言葉は、第二次天安門事件の後、経済特区の解放政策を推し進める方針を明確にした「南巡講和」の時に出たものとされています。


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ですが、この言葉は清代の小説「聊斎志異」の中にもあるらしく、四川省でもことわざとしてあるようで、鄧小平の発明というわけでは無いようです。

 

中国古典文学名著 聊斎志異(3次) 切手6種セット 中国発行 | 切手,中国切手 | 趣味の中古切手や紙幣・硬貨の販売と買い取り|ケネディ・スタンプ・クラブ (kennedystamp.jp)

ところが、毛沢東の大失敗政策「大躍進」の立て直しで鄧小平が活動している時に、この言葉を使った事で四人組から糾弾されてしまいます。
「社会主義だろうが資本主義だろうが生産力があがれば良い」という思想は革命を否定している、というわけです。

まあ、四人組なら一般に使われていることわざだろうが、鄧小平が言ったなら言葉尻を取り上げ糾弾もするでしょう。

ですがこれ、鄧小平は「猫」を「マオ = MAO = 毛」つまり毛沢東にかけて発言したのではないでしょうか。
または鄧小平にその気が無くても、四人組はそう捉えたのではないでしょうか。

似たようなものとして、台湾の「犬が去って豚が来た」があります。
「日本は去ったが蒋介石の国民党が来た」という意味を、国民党に知られないように言う時に使ったらしいのです。
でも、こんなあり得ないシチュエーションの言葉使ったら、さすがに気づくはずです。
ではなぜ国民党支配の台湾で弾圧されずに通用したかというと
「戌年が終わって亥年になった」
の意味だからでしょう。
中国語でのイノシシはブタですから。