Jiu 〉

 

・・・・・。

 

「ジアンが生まれて、この腕に

抱いた時、感じた重みに、急に

あなたに会いたくなった。

ダメだとわかっていたのに、

足を止める事はできなくて。

美容院の近くにあった公園に

遊びに行ってるのを知って、

ジアンを連れて、偶然を装った。

ユイさんの後ろに隠れるように立っていた

あなたを近くで見れた時、私は、感謝しか

なかった。2人は・・約束を

守ってくれる。きっと、幸せにしてくれる。

わかっていたけど、ふっくらした頬、

キレイに結われた髪、清潔な服。大事に

育てられてる事がわかって・・

ほんとに嬉しかった。嬉しくて

・・欲が出たの。ダメだと思ったけど、

次の年も会いに行った。

誕生日に、この絵本を持って」

 

写真の日付を見た時には

気づかなかった。

 

2001/10/11

 

私の3歳の誕生日。

 

 

「ユイさんにお願いしたわ。

この本は拾ったと言ってほしいって。

それから、できれば、

ジウに読んでほしいって」

 

オンニが読んでくれてたのは、

約束したから。

 

「あなたが7歳になるまで

1年に1回、会いに行っていた・・。

でも、見つかったの」

 

「オンマ達・・ですか」

 

「いえ、イム・ジュヨン院長よ」

 

・・・院長

 

「あなたの家に住み込みで

働いていた時、公園にいる

あなたを迎えに来たの・・

まさか、彼女の支援をする事に

なるとは思わなかったけど」

 

 

院長は、全部、知ってたの?




スタージウ(2012年)