[光る君へ] 五節の舞について | コンデジ片手に出かけよう

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私の旅の思い出を紹介します。


光る君への第六回でまひろはこんなことを言っていましたね。
「じゃあ、こういうのはどお? 五節の舞姫が舞台に出ていくと、そこには高貴な男たちが並んでいて、舞姫はその大勢と契っているの。神に捧げる舞を舞いながら、舞姫は男たちとの逢瀬をあれこれ考える。男の都合のいいように扱われているように見えて、実は女子こそシタタカって話!」


まひろが源倫子の代役で五節の舞姫役を行ったのは第4回放送。
その時に「(花山)天皇に気に入られないように」と言われていたんですよね、確か。まあ、花山天皇に気に入られてエッチをする羽目になると大変って意味でしょうけど、昔は五節舞姫と天皇が性的関係を結ぶことが行われ、天皇と貴族との関係強化の場としても機能していたとWikiには書かれていました。



源氏物語で「五節の舞姫」は複数回出てきます。ただ、光源氏と関係を持ったと予想されますが、直接的には書かれていない様子です。
①第11帖・花散里:光源氏はかつて「五節の舞姫」として会い「ろうたけた女だと思った」ことを思い出す。
②第12帖・須磨:筑紫から上京し、舟で須磨を通りかかった際に、須磨にいた光源氏と文を通わせるが会うことはない。
③第14帖・澪標:光源氏の事を思って父の進める縁談に耳を貸さない。光源氏は引き取って子供の後見にでもしようかと考える。
④第21帖・少女:五節の際、昔の女(筑紫の五節)のことを思い出して文を贈る。
※光る君へ第4回で まひろと三郎の真の姿を見せるシーンに使った理由はこれだったんですね。





第21帖・少女(おとめ)とは「五節の舞姫」のことを指し、光源氏の腹心家来の一人である藤原惟光の娘が五節舞姫になり、そして夕霧(光源氏と葵上の息子)が気に入ってしまいます。

 


平安時代の風俗風習を知るのには「光る君へ」で紹介された風俗博物館の資料が結構役に立ちます。



そして源氏物語と京都・六条院へ出かけようという本の霜月(11月)の行事で五節の舞について紹介されていたのでアップしておきます。

 

 



あと新型コロナなどの影響で見に行けなかったのですが、2021年の風俗博物館の展示で「清少納言と紫式部」というのがあったらしく、そこで枕草子に出てくる五節の舞について展示紹介された様子ですので、入手したリーフレットのコピーも紹介しておきます。




枕草子に書かれたのは、藤原定子(藤原道隆の娘)が自分のサロンの優雅さを出すために頑張った五節の舞なんですね。その時に藤原詮子がチラっと噛んでいるんですね。まあ一条天皇の母親ですから当然でしょうか?
あと、第六回に紫式部のライバル・清少納言が出てきますが、冒頭の頃にまひろが出ていた五節の舞の話題を出してくるあたり、考え方によってはにくい演出です。




<参考情報1>
2021年の風俗博物館の展示紹介リーフレットにもう少し詳しく五節の舞の流れを書かれていますので、これも参考のためにアップします。

 





<参考情報2>
どうやら五節舞は令和の即位後の大嘗祭でも舞われたらしいですね。
令和と言う元号のテーマは「和歌をはじめとした国風文化の見直し」とも読み取れます。そして、文化庁が京都に移転した年に国風文化の代表のような紫式部がらみの大河ドラマ。きっと「大人の事情」なんでしょうかね?