[光る君へ] 第02回の概要と気になったポイント | コンデジ片手に出かけよう

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私の旅の思い出を紹介します。

<NHK公式サイトでの紹介> 
母の死から6年、成人したまひろ(吉高由里子)と父・為時(岸谷五朗)との関係は冷めきっていた。道長(柄本佑)の父・兼家(段田安則)はさらなる権力を得ようと…
母の死から6年、まひろ(吉高由里子)は15歳となり、成人の儀式を迎える。死因を隠した父・為時(岸谷五朗)との関係は冷めきる中、まひろは代筆仕事に生きがいを感じている。一方、道長(柄本佑)は官職を得て宮仕え。姉・詮子(吉田羊)が帝との間に皇子をもうけ、道長の一家は権力を拡大していた。道長の父・兼家(段田安則)は権力をさらに強固なものにしようと道兼(玉置玲央)を動かし、天皇が退位するよう陰謀を計る。


<光る君へ紀行で紹介されている場所>
◎京都御所
現在の京都御所は、その古来の内裏の形態を今日に保存している由緒あるもので、現在のものは安政2年(1855年)の造営。1337年(建武4年)から1869年(明治2年)までの間の内裏・禁中・禁裏・宮中(歴代天皇並びに後宮や世子などが居住し朝廷として儀式・公務を執り行った場所になります。



◎平安宮内裏弘徽殿
◎平安宮内裏内郭回廊跡
◎大極殿跡
平安時代の御所(内裏)は、現在の千本丸太町交差点付近になります。写真は千本丸太町に設置されていた平安京内裏のイメージを示す地図(最新の地図は、この辺りにある「源氏物語ゆかりの地説明板」を再訪する際に撮っておきます)



★作品中で気になるポイント★ (加筆可能性あり)
◎検非違使を増やす

⇒検非違使は、平安京の『非』法・『違』法を『検』察する(取り締まる)役人の事。源氏物語の時代は、それだけ治安が悪化していたのですね。


◎競べ弓(弓争い)

⇒『大鏡』という藤原道長の栄華を書いた歴史物語に、藤原道長が弓の名手だった事が書かれている。


◎裳着(成人)をむかえたまひろ【その1】

⇒源氏物語では『若紫(後の紫上)』の裳着は書かれていない。その理由は、『若紫』には後見人である父親がいなかったからと説明しているサイト有り

 

◎裳着を迎えたまひろ【その2】

⇒平安時代は一夫多妻制だったため、裳着を行う父親がいるのは娘が父親に大事にされていた証拠。


◎漢文をよく知っていることを弟に非難されるまひろ

⇒平安時代中期に成立した『ひらがな』。『ひらがな』は女性が使うものとされ、身分の高い女性は漢文(漢字)を勉強したので知っている人もいたそうです。

 

◎紙にではなく、木に和歌を書くまひろ

⇒当時は、紙は貴重品だった

◎都(平安京)を見下ろす藤原兼家

⇒京都東山にある八坂神社の東側の位置に、王城鎮護の守護神と言われる坂上田村麻呂の墓・将軍塚があります。そこからの景色は素晴らしくやっぱり良いものですので、藤原兼家が野望を含んだ願いを息子にするシーンとしては最適ですね。

源氏物語では、若紫(後の紫上)と出会うシーンの前に光源氏が京都北山を訪れて都(平安京)を見下ろすシーンが描かれています。

 



☆ドラマ第二回での着目ポイント☆
今回の放送で源氏物語につながるシーンは、まひろが和歌(恋文:けそうぶみ)の代筆をするシーンでしょうか?
自ら努力して将来のための実力をつける、今でいうと『スキルアップ』ですかね。
※写真は、京都御所で春に見られる右近の桜



ドラマでは次の3つの和歌が出てきました。
◎春をテーマにした和歌
ちりゆきて またくる春はながけれど いとしき君に そわばまたなん
※「春=恋」「ちりゆきて=理解が得られない」「そわば=また再会したい」という意味ですね。

◎桜をテーマにした和歌
いまやはや 風にちりかふ 櫻花 たたずむ袖の ぬれもこそすれ
※ここで、意中の人から「あなたと桜を見たことなんてない」と歌を突き返されてしまい、再びトライしますね。

◎夕顔をテーマにした和歌
寄りてこそ それかとも見め たそかれに ほのぼの見つる 花の夕顔
※この和歌でも成功しなかった依頼主の女性に対する思い、ただ、まひろのアドバイスで恋を成就させています。


このシーンでは、失敗にめげずに頑張るまひろの姿や、途中で三郎のことを思い描くシーンがあり、今後の展開に期待を膨らませた人も多いと思います。また「夕顔&和歌(恋文)」というキーワードは源氏物語に出てきますので、ネットで第4帖・夕顔のあらすじなどを調べた人も多いかもしれません。

 



実は源氏物語では「桜=若紫(紫上)」のイメージがあって、光源氏が若紫を意識するシーン(第5帖・若紫)の場面は春で桜が咲いているというのがあります。
写真は現在は廬山寺の特別公開で見られる源氏絵・若紫の図(廬山寺パンフレットより)。廬山寺は紫式部が源氏物語を執筆した場所として有名なお寺になります。

桜の下で垣根越しに見ている男性が光源氏。

立って空を見上げているような感じの髪の長い女性が若紫(後の紫の上)になります。



こんな感じで、源氏物語を連想させるシーンには「脚本家の隠しネタ」がいっぱい含まれていそうで今後も楽しみです。