[源氏物語] ゆかりの地説明板No.37 廬山寺(紫式部実家推定地) | コンデジ片手に出かけよう

コンデジ片手に出かけよう

私の旅の思い出を紹介します。

京都市役所関連の京都市情報館というサイトの中の”源氏物語ゆかりの地説明板”では紫式部実家推定地として紹介されている天台系の単立仏教寺院・廬山寺(ろざんじ)。



説明板記載内容によると、元々は紫式部の曽祖父・藤原兼輔の屋敷だった場所を父・藤原為時に譲ったことから、紫式部の実家推定地なんですね。



説明板にある地図を見ると、平安京の東端だった東京極大路を挟んで西側にあったのが藤原道長の邸宅で元々は道長の妻・源倫子が生まれた「土御門第」があった場所。



また、現在の寺町通を挟んが向かい側あたりは中川と呼ばれていた場所みたいなので、源氏物語の最初の頃に複数の女性が登場する場面を考えると「源氏物語執筆の地」と廬山寺が紹介しているのも納得できます。




<補足事項1>
寺町通に面した部分の山門に「紫式部邸宅跡」の石碑がある廬山寺。



源氏物語ゆかりの地説明板や紫式部の歌碑などは無料で見れます。歌碑に刻まれている和歌は、小倉百人一首57番で以下のものになります。
「めぐりあひて 見しやそれとも わかぬまに 雲隠れにし 夜半の月かな(紫式部)」



この歌は紫式部が幼馴染と久しぶりに会ったのに、どこかに行ってしまった(雲隠れしてしまった)という意味。この幼馴染は、紫式部が姉をなくし、その時に出会った年上の女性とも言われることがあります。



紫式部は、父・藤原為時と共に越前国府(現在の福井県越前市武生)に向かいますが、年上の友人は父親が筑紫(今の福岡県)の役人になったために別れてしまったというのがあります。
そして、別れた友達のことをモチーフにして源氏物語では「玉鬘」というヒロインが誕生したとも言われていますね。



大河ドラマ「光る君へ」では、野村麻純(のむら ますみ)さんが”さわ”という演じられていますね。この友人との別れのエピソードは源氏物語を考えると重要ポイントかもしれませんね。



<補足事項2>
廬山寺のお庭は「源氏庭」といわれ、桔梗や紅葉の美しいお庭です。廬山寺自体が源氏物語のヒロイン・花散里の家とも言われることがあり、橘があります。

※写真真ん中くらいにある黄色が少し混じっているのが橘で、2024/1/7訪問時には橘の実が付いていました。



※ヒロイン・花散里は第11帖・花散里から来ている名前。そして帖名は光源氏が詠んだ和歌「橘の 香をなつかしみ ほととぎす 花散る里を たづねてぞとふ」に因んでいます。

 



◇廬山寺の公式サイト◇

 



<説明板No.37 廬山寺の住所他>
拝観時間:09:00- 16:00
拝観料 :大人500円
住所  :京都市上京区寺町通広小路上ル北之辺町397
アクセス:市バス「府立大学病院前」より 徒歩4分