鬼平には愛妻と芋酒とが似合う!
池波正太郎の「鬼平犯科帳」は、累計発行部数三千万部を超える大ベストセラー時代小説ということなのですが、今回もようやくその全24巻(文春文庫)を読破することが出来ました。
これまでにも「鬼平犯科帳」は何度も読んだことはありましたし、かつて「オール読物」に連載されている作品も掲載の都度読んでいた記憶があります。
今回はあらたまって全巻を揃えて片っ端から読み進めて見たというわけです。
たしかに主人公の長谷川平蔵は江戸時代の実在の人物なのですが、これらの小説作品の中ではどのような人物として描かれているのかが気になります。
江戸幕府の火付盗賊改方の長官ですから、役目としては常に重責がのしかかる大変な役職だったに違いありません。
作中の長谷川平蔵という人物は、それはもういい男として描かれています。
役職については頭はきれるし、剣の腕は立つ、物腰に威厳と風格があって、
それでいて人情味があって、下々の者の暮らしにも精通している。
しかも男としての度量はすこぶる大きく、役所でも部下には信頼され慕われているわけですから、どこから見ても絵に描いたような理想的人物像になっている。
だからこそ、作品全体の展開が引き立って面白いのだと思います。
当然、女性にも持てたと思われるのですが、意外にも若いときと違って物語の中の平蔵にはそうした浮いた話しというのがまったく出てきません。
平蔵が掃いて捨てるほど女性に持てたというのは、どこまでも過去の若いときの話しなのです。
それでも三十年以上以前に読んだ鬼平シリーズと比較すれば、読後には随分と違った感じがするもので、そこここに漂う独特の江戸の風情というものを今一度しっかりと味わったような気がしてきました。

これまでにもテレビ時代劇の「鬼平犯科帳」もそのままシリーズ化されて、映像世界でも見応えがありました。
毎回楽しみで観ていたように思います。
作中では鬼平こと長谷川平蔵はときたま変装して江戸市中をそれとなく見回るのですが、その都度庶民が味わう料理にも舌鼓を打つという描写が随所にあります。
それだけではなく、物語の中ではよく食事のシーンか描かれているのですが、どれもこれも実に旨そうな料理が登場してきて、そこには江戸期の食文化が盛りだくさんに描写されているわけです。
蕎麦やうどんはもとより、鄙びた屋台や定番の「五鉄」の軍鶏鍋などが物語には頻繁に登場してきます。
これが読者にはひどく気になるのであります。
鬼平が愛した芋酒
作中では平蔵の妻の名は久栄となっていますが、江戸期の『寛政重修諸家譜』によれば、平蔵の妻は二百俵取りの御舟手頭・大橋与惣兵衛の娘(三女)で、平蔵との間に二男三女(一女は夭折)をもうけたとのこと。
物語の中では、平蔵と妻久栄との関係というのは傍目には淡々としているように見えます。
江戸時代の武家というのは大抵そういうものなのでしょうが、作中でも夫婦としての情景はあまり描かれては居ないようです。いやほとんど出てきません。
格別細やかな愛情表現というのは描写されては居ませんが、作中の平蔵は妻久栄の好物をちゃんと知っていて、外出先からよく妻のために土産を買っていく場面があります。
ここらは、男として見習うべきかも知れませんね。
ここではドラマの中での名シーンを選んでみました。
昔の男
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