エメラルド整形外科疼痛クリニックの益子竜弥による『アトピーについて:復習編』の続きです。
ここからはかなり趣が変わってきます。
こころ、感情など思考の話になってきます。
「えっ、思考なんてアトピーに関係あるの?」
そう思われる方もいらっしゃるでしょう。
反対に
「思考は当然影響を及ぼす。今の時代、当たり前でしょ。」
と思われる方も結構多いのではないでしょうか。
僕はどっち、と聞かれると
「思考は当然影響を及ぼす。やっと今の時代になって医学的にも証明され始めている!」
です。
「そんなこと言っても思考が健康に影響を及ぼすはずがない!証拠を出せ!」
と思われる方もいらっしゃるでしょう。
ごもっともです。
では、医学で証明された例を1つご紹介します。
最近まで、「痛み」を医療機械を使って測定することはできませんでした。
しかし、今世紀に入って、functional MRIという特殊なMRI画像解析法が開発されることにより、脳で痛みを測定することができるようになりました。
これは画期的な進歩でした。
そして、このfunctional MRIを使った研究で、様々なことがわかってきました。
その1つが、「12名の健常人のボランティアに、慢性痛がある患者さんが痛がっている写真を見せる」というものです。
痛がっている写真を見たら、われわれはどうなると思いますか?
普通に考えるといたら、「痛そうな写真を見ても、見ている人には影響はない」ですよね。
でも、現実は違いました。
なんと、前帯状回、島という痛みの認識に関わる脳の部分に変化が起きたのです(Saarela MV. et al. Cereb Cortex 2007)。
分かりやすくいうと、「写真を見ただけで痛みを感じた」、ということです。
「慢性痛がある患者さんが痛がっている写真を見ただけで、健常人でも痛みを感じる」、ということが示されたわけです。
もっと噛み砕くと、われわれは、「慢性痛がある患者さんが痛がっている写真を見て」、「うわっ、痛そうだな」と他人事に思っても、実際には自分の脳も痛みを感じている」、ということです。
これはつまり、こころ、感情などの思考が体に影響した、ということが医学的に示されたということです。
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