貧しい地域に住むシングルマザーの子ども達が学校に通えるようにと作られたDivine Junior Academy。(詳しくはこちら↓↓↓)

学費を安く抑えている分、十分な設備も教材もありません。

そんな学校でも、子ども達が「質の高い教育」を受けられるようにしたい。

「貧しい→質の高い教育を受けられない→給料の高い仕事に就けない→貧しい」という貧困の連鎖を断ち切る手伝いをしたい。

そんな思いから「小さなハートプロジェクト」の力を借りてこの学校に図書館と本を届けるプロジェクトを進めています。
後ろの建物が小学校唯一の校舎。

ようやく図書館の外観が完成したので、この記事で報告させていただきます!

  申込み〜資材購入

3月に申し込んだ小さなハートプロジェクト(https://www.sojocv.or.jp/mbr_support/heart/project/index.cgi )、何とか審査を通過して5月18日に支援金が振り込まれました。

ご協力いただいた団体のみなさま、本当にありがとうございました!

申請した通りの金額をいただくことができたのですが、その日本円を米ドル→ウガンダシリングと変換していくうちに、金額が減少… 円安の影響をもろに受けてしまいました😭

そのため5月中に予算計画を再検討。現地建設業者に頼み込んで、工賃を大幅減額させてもらいました🙇

6月は毎週土曜日に現地建設業者と一緒に資材店を回り、図書館建設の資材を購入しました。

レンガ、砂、セメント、釘、屋根用の鉄板などなど…こんなものを組み合わせて建物が建てられているのかと、勉強になりました。
運び込まれた資材の前で、嬉しそうな子どもたち

ただ物価上昇の影響が資材にも… どれも値上がりしていて、買い物の度に厳しい交渉が必要でした。
一部は幼稚園の教室に保管。子どもには申し訳ない…😭

何とか値引きしてもらえましたが、屋根の鉄板だけは、質を下げて予算内に収めるしかありませんでした😞

  図書館建設開始!

7月に入ると建設作業が開始されました。壁を建てる部分の土を掘って土台をつくり、ひたすらレンガを積み上げていきます


こんな感じで積み上げていきます。

手作業でやっているのにこんなにまっすぐに積み上げられるのか、と驚きました😯

レンガとレンガの間を少し開けて、その隙間にセメントを流し込んで(詰め込んで)いく手際も見事👏ウガンダの職人技を見ることができました!

途中経過。
壁完成🎉👏

壁が完成すると、次は屋根、窓、ドアの取り付け。屋根は壁の上に鉄板を載せて、その上にレンガを重ねて重石とします。ドアや窓はレンガに穴をあけてそこに突起をはめ込みます。

やれと言われたらできないでしょうが、こんな単純なつくりなのか、と思ってしまいました😅
屋根とドアと窓(左側)が付きました!

ドアの付いた図書館の前で嬉しそうな子どもたち😊

そして最後はプラスタリングと呼ばれる作業。壁の表面にセメントを塗って、平らできれいな表面に仕上げていきます。

これも手作業なのに、完成した壁を見るとすごくスムースできれいに仕上がっていました。すごい🙌✨
きれいになりました✨
内側も。全部手作業でこれはすごい👏

  トラブルの原因は…人。

と、順調に進んだような書き方をしましたが、色々と問題にもぶつかりました😢

円安や物価上昇の問題もありましたが、それ以上に頭を悩まされたのが、

建設業者との関係、学校の代表者との関係、校長先生との関係…なかなか難しく、悩むことの多い数カ月間でした。

 建設業者とのトラブル

現地建設業者は、何の連絡もなく待ち合わせに来ないことがしばしば。もともと計画通りに建設作業が進むとは思っていませんでしたが、予定はどんどん狂っていきました。

何の連絡もなく待ち合わせに来ない日は、たいてい電話をしても無視されます💢1週間以上連絡がつかないことも、3回くらいありました。

実はこの記事を書いているときも連絡が取れず😱 本当は「図書館完成!」と書きたかったのですが、ここ1週間連絡が取れず、床にセメントを塗る作業と本棚の納入が終わりませんでした。

来週から日本へ一時帰国する予定なので、その前に終わらせてほしかった😭

また、予算にないお金を要求されることもしばしば。車のガソリン代がないから工事現場にいけないとか、セメントがまだ必要だからその分の金を渡せとか。

「予算に書かれている以上のお金は払えない」といくら言っても度々要求してくるので、正直かなりストレスでした。

後からわかったのですが、セメントの件は嘘😢ガソリン代の件は「工賃から差し引く」という約束で少しだけ渡して、何とか解決しました。

 学校の代表者とのトラブル

この学校の代表者を務めているのは、配属先の小学校の教頭先生。今住んでいる家の隣人でもあります。

この人を経由して、予算案や図書館の設計図などを用意したのですが、この記事↓↓↓に書いた通りの人で…  


この人とのやり取りが一番大きなストレスの種でした。

話し合いの約束をして、この人が指定してきた時間に指定してきた場所に行っても、来ない。電話しても出ない。結局来たのは1時間後。Sorryの一言もない。

予算は明らかにでたらめな数字。設計図と予算が明らかにずれている。それを指摘するとキレる。「じゃあもう支援はやめるね」と言うと渋々直しはじめる。

この人は信用できないと思ってしまったため、資材購入も工事も全部自分の目で見ながら進めることにしました。それはそれで楽しかったので、結果オーライではありますが…😩

 校長先生とのトラブル

校長先生は基本的にいい人だと思っているのですが、「使わなかったレンガはそのまま置いていけ」と言われ、少し嫌な気持ちになりました。

こちらでは(途上国では?)レンガは貯金代わりのようにも使われます。

お金がある時にレンガを買って積み上げておく。これを長年繰り返してようやく家が完成する。このような使われ方をします。

だからそのまま置いていったら横領されるのは目に見えていました。なので「こっちで売って、本を買うお金に充てる」と伝えましたが、しつこく置いていくように言われました。

かなりの量のレンガが余っていたので、予算作りの段階でレンガを余分に買わせて儲けようと、代表と結託していたんじゃないか…というのは疑いすぎでしょうか😢

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このように、人との関係でかなり悩まされました。

こちらの記事↓↓↓に書きましたが、

お金にとらわれて心が貧しくなってしまっている人たちだったのかもしれません。

お金が絡むと「少しでも懐に入れよう」という気持ちになり、心が貧しくなってしまうのかもしれません。

普段の活動や生活の中では、心が豊かな人が多いな、と感じられるウガンダ。だからこそ、自分で希望して始めた活動の中で「この人は心が貧しい」と感じてしまうのは、とても残念で、悲しかったです😢

  「小さなハート」検討中の隊員へ

僕のプロジェクトの反省から「小さなハートプロジェクト」での支援を検討中の隊員へのアドバイスをまとめておきます。今後の役にたったらうれしいです。

 上限金額は伝えない

予算作成前に「いくらくらい出せるのか?」と聞かれ、小さなハートの上限額を伝えてしまいました。結果、代表はその金額に合わせた予算を作成してきました。

代表は「何があれば子供たちは助かるのか」ではなく「いくら使えるか(得できるか)」という考えになってしまいました。

その後予算案を厳しく追及して、何とかある程度適正な予算案になったとは思いますが、上限を伝えずに始めていればもっと安く抑えられたかもしれません。もっと子供たちのためになる支援をできたかもしれません。

最初に上限を伝えてしまったのは、この活動最大の失敗でした。金額のことを聞かれても答えず、何が一番役に立つのかという視点から話を進めていくのがいいと思います

 業者は複数知っておく

僕が依頼した建設業者は代表が紹介してくれた人でした。そして、その人しか知りませんでした。

だから連絡がつかなくなった時「もう作業をせず、途中のまま放置されてしまうのでは?」とか、「お金を持ち逃げされたのでは?」とか、色々不安になってしまいました。

もし業者を複数知っていれば、最悪他の業者に続きを依頼することができるし、「早くやってくれないなら向こうの業者に頼む」と交渉材料にすることもできます。

脅すようなことはしたくありませんが、子どものためを最優先するのなら、工事は早く終わるに越したことはありません。そのためには1つの業者に頼りっきりではだめだったな、と反省しました。

関係者から紹介された業者だけでなく、他の信頼できる人からも同じような業者の情報を仕入れてからスタートするのがいいと思います

 お金はすべて後払いに

「お金を持ち逃げされたのでは?」と不安になったと書きましたが、これは先に工賃を払ってしまったから

1/4ずつではありますが「この作業が終わったら1/4払う」という約束のもと、少しずつ払っていました。

当初は後払いの約束だったのですが、「払わないなら作業はしない」とストライキのようなことを起こされてしまい、仕方なく1/4ずつの前払いにしてしまいました。

でも払ってしまったからこそ「もうほしい金額はもらった」と逃げられてしまったのかも…という不安に駆られました。

全部完成した後に全額支払う」という約束にしておけば、途中で放り出して逃げられてしまうこともないでしょう。もしそうなったとしても、別の業者に頼めばいいだけです。

安心して工事を見守るためにも、厳しい交渉を乗り越えてでも、全額後払いにするべきだと思います

  まとめ

配属先での活動以上に思い通りには進まないこのプロジェクト。ムカついたり悲しくなったり、「やらなきゃよかった」と思うこともありました。

それでも図書館を見て嬉しそうにしてくれる子どもたちを見ると「やってよかった」と思えます。
この笑顔が嬉しいから頑張れます😊

本番はこれから。本を寄付して、使ってもらえる環境を整える。僕がウガンダにいる間は、週に一度くらいは学校に行って、図書館の本で読み聞かせ等の活動もしたい。

どんな場所に生まれても、通っているのがどんな学校でも、子ども達が「質の高い教育」を受けられるようにしたい。

「貧しい→質の高い教育を受けられない→給料の高い仕事に就けない→貧しい」という貧困の連鎖を断ち切る手伝いをしたい。

プロジェクトを始めるときのこの気持ちを忘れずに、最後まで頑張って活動したいと思います。



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