こんにちは。
湘南慶育病院 広報室の大金です
今月の市民公開講座は12月6日(木)と11日(火)の両日で
当院の脳神経内科 鈴木則宏院長(2018年4月着任)による
「頭痛で悩んでいませんか? 知っておきたい頭痛の知識」と題した講演を開催いたしました
鈴木院長は頭痛をはじめ脳卒中、認知症等の専門医であり、
日本頭痛学会、日本脳卒中学会の理事でもあります。
2日間ともに、大変お寒い中、足をお運び頂き誠にありがとうございました
”日本人の4人に1人は頭痛持ち”
じっと我慢の日々を送っている方も沢山いらっしゃるようですが、頭痛は「治療すべき疾患」です
頭痛持ちの方は周囲から理解されなく、辛い思いをしている方も沢山いらっしゃるとのこと
お仕事に支障がある日数は平均で男性は9.2日、女性は6.7日と男性の方が多いのですね。
意外でした・・・・
頭痛による経済損失は米国では年間500億ドルと言われています
皆さん、頭痛の起源はいつ頃かと思われますか
何と6,000年以上も前からあり、当時は”悪霊の仕業”と思われていたそうです
著名人も頭痛持ち
樋口一葉、芥川龍之介、五木寛之、モーツアルト、ベートーベン、ゴッホetc
「頭痛の種類」
①放っておいてもよい頭痛
・かぜ、二日酔いなどが原因で起こる頭痛
・アイスクリーム頭痛 など
②危険な頭痛
・クモ膜下出血
・脳腫瘍 など
③慢性頭痛(いつもの頭痛)
a.緊張型頭痛
b.群発頭痛
c.片頭痛
a.緊張型頭痛の特徴
・中高年の男女問わず
・頭の両側をギューッと締めつけられるような痛み
・ふわふわ感、めまい、首・肩のこり など
【誘因】
・身体ストレスや精神的ストレス
※上手にストレスを発散できると良いですね
b.群発頭痛
・20~30歳代の男性に多い
・片目の奥がえぐられるような激痛
・じっとしていられない痛みや片目の充血、涙、鼻水
【注意点】
・アルコールをさけ、タバコを控える
・規則正しい生活を心がける など
【治療】
※市販の鎮痛薬では痛みを抑えることはできません
・高濃度酸素吸入法
・注射(スマトリプタン)・・・特効薬とのことです
c.片頭痛
・20~40歳代の女性に多い
・片側がズッキンズッキンと脈打つように痛む
・前兆として見えにくくなったり光が見えたりする
・吐き気、嘔吐、動くと痛みが悪化、寝込む、支障が大きい
【誘因】
・ストレスから解放される週末など
・寝すぎ、寝不足、人混み、騒音、まぶしい光
・月経周期に伴う女性ホルモンの変動
・特定の飲食物(ワイン(赤が多い)、チョコレートなど)
・空腹時(ダイエット中、朝食抜きなど)
【治療】
※薬物療法になるため、医療機関を受診しましょう
先に登場した著名人の芥川龍之介は片頭痛
芥川龍之介の「歯車」(1927年)にはこのような記述があります。
「・・・視野のうちに妙なものを見つけ出した。・・・絶えずまわっている半透明の歯車だった。・・・
歯車は次第に数を殖やし、半ば僕の視野を塞いでしまう。・・・暫くの後には消え失せる代わりに
今度は頭痛を感じはじめる、それはいつも同じことだった。」
100年以上も前に、このような記述があるとは・・・・
頭痛持ちの方
・頭痛が起こったときの日時や持続時間、痛みの強さ、部位、症状、前兆の有無、服用した薬名と効果
などを「記録」することを習慣付けましょう
・頭痛から1週間をふりかえり、食事、睡眠時間、天候、仕事の状況(ストレス)、排卵、月経、肩こり
なども「記録」に残しましょう。
頭痛は種類によって対処法が異なります。自己流ではなく、まずは医師に相談することが大切です
当院の脳神経内科は月~金まで外来診療を行っております。
当院のホームページで休診確認、または代表番号(0466-48-0050)で確認ください。
次回の市民公開講座は
2019年1月18日(金)・2月18日(月) 13:00~
「これって認知症?! そんな不安を感じたら 物忘れ外来で早期診断&相談」
精神科(物忘れ外来) 堀込 俊郎医師
2019年1月23日(水)・30日(水) 14:00~
「白内障・緑内障など 誰でも身近な目の病気」
眼科 久保田 みゆき医師
2019年2月5日(火)・12日(火) 14:00~
「体を支える・動かす・神経を保護する「せぼね」の話」
整形外科 高畑 武司医師
どうぞお楽しみに