みなさん、こんにちは毎月院内向けに発行している「花川病院DIニュース12月号」をブログでご紹介します。今月は、「誰もがかかる風邪の話」についてまとめました
風邪は、病気の正式名称ではありません本来は、「風邪症候群」または「感冒」と呼ばれ、呼吸器を中心に発症し“自然に軽快する”症状の総称です。風邪は、主にウイルス感染により起こります。原因となる病原体の80-90%がウイルスだと言われています
ライノウイルスやコロナウイルス、RSウイルスをはじめ、風邪の原因となるウイルスは200種類以上あります
空気中に浮遊しているこれら病原体が、気道内に入って気道の粘膜に付着して侵入・増殖し、鼻・咽頭・喉頭といった上気道に急性炎症が起こり、さまざまな疾患を引き起こすことが「風邪」のメカニズムです
体の免疫機能低下により、風邪症状をもたらすウイルスに感染して、発熱、鼻水、咳、関節痛、悪寒などの症状が現れます
。1年に何度も「風邪」を繰り返すのは、原因ウイルスの種類が多いためです
風邪の診断は、問診と診察の情報からすることが一般的であり、インフルエンザの流行期には迅速抗原検査で鑑別しますただし、一般的には原因となる病原体の特定は困難な場合が多く、他の疾患を鑑別するために血液検査や咽頭培養を行うことがあります
治療としては、安静に過ごし十分な水分と栄養を取ることで自然に治癒することを目指します風邪症状をもたらすウイルスに効く薬はないため、本当の意味では“風邪を治す薬”というものは存在しません
風邪をひいて、病院へ行っても同様で、対症療法が行われます。鼻水が辛いようであれば鼻水の症状を緩和させる薬が処方され、咳がひどい場合は咳症状を楽にさせる薬が処方されるといった具合です
風邪は、もともと自然に治る病気なので、病院やクリニックに行く必要もありません
なんとなく熱っぽい・頭が痛い・喉が痛いなど、「もしかして風邪かな?」と感じたら、市販薬を服用するのもいいかも知れません体調が悪い中で何時間も待つ必要も無く、他の感染症にかかってしまう危険性も防ぐことが出来ますよ
また、本格的に症状が出ている場合、市販薬を飲んでいて体調が良くならない、悪化してきているという場合には、服用した薬を持って病院を受診しましょう
日常生活において予防に取り組むことが大切です。外出時にはマスクをし、帰宅時には手洗いうがいを習慣づけましょう自分に対する感染予防だけではなく、周りの人への感染を防止するためにも、家族内でのタオルの共有を避けたりする工夫が望ましいでしょう。
いかがだったでしょうか?DIニュースでは風邪のセルフメディケーションについても説明しています何かわからない事があれば、花川病院の薬剤師にお気軽にお尋ねくださいね
(薬局 室内)