2017年9月15-16日に、第23回日本摂食嚥下リハビリテーション学会学術大会が、千葉市の幕張メッセにおいて開催されました。医師、歯科医師、看護師、セラピスト、栄養士、歯科衛生士他の多職種が全国から参加していました。
会員数がおよそ15,000人のマンモス学会であるためか、人、人、人でいっぱいでした。長蛇の列、で溢れかえっており、演題や内容により立ち見や、床に座って聴講する姿に、すぐに見慣れてしまうほどでした。
中でも、小山珠美看護師の講演「食べるをサポートするための包括的スキル」は、多職種が包括的に関わるノウハウについて、小山先生が中心に作成された「KTバランスチャート」というレーダーチャートを用い、多職種が包括的に口から食べることを支援するものです。小山先生のお口から食べさせたいというパッションが伝わり、聴講者からは拍手と喝采が起こっていました。当院でも、看護部とリハビリテーション部とで取り組み始めているため、「口から食べる」を支援し実践していきたいです。
学会1日目には、当院の鍋倉STが「当院回復期病棟における最大舌圧と身体・認知・発話・摂食嚥下機能および栄養状態の関連性」という演題にて、口演発表させていただきました。座長の先生より今後の研究に繋がるアドバイスを頂きました。舌圧をテーマとした発表は同じセッションでも、他にも何題かありました。学会全体では50題以上が集まっていたそうで、注目度の高さが伺えました。
当大会テーマである「広げよう!つなげよう!摂食嚥下リハビリテーションの輪」、そのつながりは意味のあるつながりとなり、それらは職種の中・職種間・生活の場につながり、教育・臨床・研究の広がりとつながり等に関連します。それを改めて痛感できる発表や、講演等が数多くありました。食べるということは人間の尊厳に関わり、それは本当に複雑で奥深いことであるが故に、このように多職種で多面的に関わることが求められます。
2日間とも最新の知見や、明日の臨床にいますぐ活かせるようなお話も沢山拝聴しました。明日からの臨床に活かしていきたいと思います。
リハビリテーション部