日本語学校のスピーチで今年も「ステレオタイプを打ち破ろう」 | けんじいのイージー趣味三昧

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けんじいの3大趣味である山歩き、鉄道模型製作、オカリナ・ハーモニカ演奏を中心に好きなことを書くブログです。Yahooからの移行ですが、よろしくお願いします。

 日本語学校の上級クラスでは、この数年学期中に2度のスピーチテストがある。今週はこの週に当たった。何度も経験し、このブログにも面白いと思ったものを取り上げたテーマの1つが「ステレオタイプを打ち破ろう」である。

 

 けんじいの記憶では、最初の頃は「広東省の人は」、「浙江省の人は」、「山東省の人は」、「四川省の料理は」といった出身地をテーマにしたものが多かったが、今回は実にバラエティーに富んでいた。これは最初に導入するときの先生の説明の仕方にかなり左右されるから、時代の変化といった大げさなものではないと思うが、それにしてもよくこれだけ分散したなと思うようなテーマだった。

 

 

 けんじいが担当した昨日は「関西人」、「京都人」と2つの関西テーマがあって、中国人学生の間の関西の人気の高さが窺われた。面白かったのは「京都人」で、発表した学生は遠回しの表現のいくつかを京都弁でやって、みんなに推測させた。

 

 伝説の「ぶぶ漬けでもどうどす」から始まって、「お宅のお嬢さん、ピアノ上手にならはりましたな」(=「音がうるさい」)だとか、「丁寧な仕事してはりますな」(=「仕事が遅い」)などの例を説明した。なるほど、政府や自民党がよく使う「丁寧な説明」はここから来ていたのか(?)。

 

 多かったのは「文系と理系」のテーマについて3人も話したことだ。文系の多いこのクラスでは、「文系は役に立たない学問をしている」という風潮に敏感なのかもしれない。いかにも大学受験競争が激化している中国らしいと思う。日本も最近こんな風潮があるが、本家本元は中国だ。

 

 

 どうも最近の日本は、文系の軽視といい、報道への圧力といい、裏金や賄賂といい、中国の悪いところばかり真似しているような気がする。けんじいが「中国の政治家は理系が多いけど、日本は少ない」と言ったら、「中国の偉い人の清華大学も正式の入学試験ではなくて、有力者の推薦らしい」と言う声が聞こえた。そこでけんじいは「東京都知事の卒業試験もいい加減らしいよ」と応えた。

 

 次にびっくりしたのは、性的な話題が多かったことで、「ジェンダーのステレオタイプ」には驚かなかったが、「セックスワーカーに対するステレオタイプ的な見方」、「髪型と性的志向」にはいささか驚いた。この後者の話は聞いてみたかったが、残念ながらけんじいの担当の日ではなかった。

 

 その他「痩せ型志向」、「学歴至上主義」、「オタク」、「楽観的な人が成功する」、「特撮映画は子供用か」、「日本人には個性がないか」だった。みんな聞いてみたいようなタイトルだが、今期は週1しか授業をしてないので、ごく一部の紹介しかできなかった。

 

 なお、このブログは日記代わりでもあるので、学校のあるビルのエントランスホールで、昼に沖縄三線島唄ライブがあり、鑑賞したことを追記する。