この暑いのに代講依頼を受けて楽しく授業をする | けんじいのイージー趣味三昧

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けんじいの3大趣味である山歩き、鉄道模型製作、オカリナ・ハーモニカ演奏を中心に好きなことを書くブログです。Yahooからの移行ですが、よろしくお願いします。

 今週後半は週1回の日本語学校の授業をした後、3日間ずつ来週前半にかけて計6日間、別々の中国人のお客様を蓼科に招く予定だ。週前半に1日だけぽっかり予定のない日があったのだが、そこへ校長からメールが来た。「急ですが、明日代講に入ってもらえませんか」。

 

 前日、けんじいもいろいろ意見を言った待遇改善策が学校から発表されたばかりなので、文句を「言うだけ番長」だと思われても嫌だと思い、即座にオーケーした。しかしよく聞いてみると、その日の午後、体調が悪くなって早めに帰宅した先生のコロナが判明し、その先生の翌日分の代講であることが分かった。

 

 

 そういえばけんじいが担当しているクラスでも、学生のコロナが判明したばかりだ。先日のオカリナ練習の時も、メンバーの1人が最近コロナにかかったと言っていた。ちょうど1年前にコロナにかかったけんじいだが、今週後半以降のホスト役続きの重要な時期を前に気楽に引き受けたのは迂闊だった。

 

 コロナの海に飛び込むような気分だが、今さら断れない。代講したクラスはけんじいが担当しているクラスの1つ下のレベルで、やはり中国人ばかりの上級。内容的にはほぼ分かっているので予習も大きな負担はない。出勤してすぐに机の周りを消毒液で拭いた。

 

 さて授業開始。代講だと思うとなんとなく責任感も薄い。普段はなるべく使わないようにしている中国語も気楽に使って楽しく授業する。この日の主なタスクは「日本の歴史」という課の重要な単語の学習だったので、中国語と文字も意味も同じ単語は「みんな分かるよね」とすっ飛ばして話題性のありそうな単語で楽しむ。

 

 

 「列島」が出てきた。「日本列島のほかに列島知らない?千島列島。その中に国境があったのにロシアが全部持っていってしまった」と言うと学生は「先生、日本は戦争に負けたんですから仕方がないですよ」と言ってきた。それじゃあと「列にならずに集まった島を何と言うのか」と質問する。

 

 答えが出ない。「「群島」。ほら、中国がフィリピンと争っているでしょう。南沙群島。なんで戦争もしてないのにあんな遠くまで中国のものだって言うんだろうね」と反撃する。学生は再反論しなかった。

 

 (日本語では南沙諸島だが、中国語では南沙群島だった(下は台湾の地図)ので学生は素直に理解したようだ)

 

 

 ついでに「馬台国」や「弥呼」の文字を指して「これらは中国人がつけた名前だ。こんな変な漢字は中国人が「東の方に野蛮人がいるからこんな漢字でもつけてやれ」と思ったんだろう」と意地悪を言うと、「そんなことはありません」と女子学生は困惑顔。「モンゴル(蒙古)と同じだ」と畳みかけると仕方なく頷く。時々中国語を挟み込むと、けんじいの発音が良いので驚いて「先生、中国語の検定は受けないんですか」と大騒ぎ。外は猛烈な暑さだが、冷房の効いた教室で予定外の授業を楽しんだ。

 

 終わると、何人かの先生から「けんじい先生のおかげで待遇改善が発表されましたよね」と声をかけられた。「いやいや、あれは身を賭して声を上げた先生(その結果か退職)のおかげですよ」とかわしつつご機嫌で帰宅した。

 

 これでコロナにかかって週後半のイベントがダメになったら目も当てられないが。