小湊鐵道 急行「さと山」号の旅【小湊鐵道キハ40デビュー③】 | 湘南軽便鉄道のブログ

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その他、5インチゲージ自家用乗用鉄道「湘南軽便鉄道」についても掲載。路線は湘南本線(ベランダ線・路程約0.01km)があったが現在廃止。新たな庭園鉄道敷設の構想中。


(小湊鐵道・里見駅)






★過去記事↓↓↓↓↓

特急さざなみで五井へ。小湊鐵道五井機関区と「こみなと待合室」【小湊鐵道キハ40デビュー①】 


元JR只見線キハ40、小湊鐵道で運行開始 ☆ キハ40車内探訪【小湊鐵道キハ40デビュー②】 




   

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小湊鐵道キハ40デビュー

●JR東日本 只見線等で活躍し、2020年(令和2年)3月14(土)に引退したキハ40系気動車2両(キハ40-2021、キハ40-2026)が、2020年(令和2年)5月に千葉県の房総半島を走るローカル私鉄・小湊鐵道(五井〜上総中野)へ譲渡。

●営業運転に向けた諸準備を経て、この度、2021年(令和3年)4月23日(金)・24日(土)プレデビュー。定期運行に先駆け団体ツアー列車として運転。

●運行を開始するキハ40系2両のうち、
キハ40-1(元JR東日本キハ40-2021)は、小湊鐵道色に塗装変更。
キハ40-2(元JR東日本キハ40-2026)は、JR東日本東北地域本社色(小牛田色)のまま塗装変更はせず、車体側面に小湊鐵道のロゴ(K.T.K.)を取り付け。


●まずは、定期運行に先駆け事前応募制の乗車体験ツアーとして、キハ40-2(東北地域本社色、元JRキハ40-2026)を使用し、団体専用列車でデビューラン。
近日、定期列車として運行開始。

★団体専用列車・急行「さと山」号運転
【夜行コース(臨時設定ダイヤ)】
2021年(令和3年)4月23日(金)・24日(土) 、追加運転 4月29日(木)〜5月5日(水)
五井駅19時10分頃発→養老渓谷駅→五井駅22時10分頃着

【昼コース(定期列車に併結ダイヤ)】
2021年(令和3年)4月24日(土) 
五井駅12時24分頃発→上総中野駅13時51分着・14時00分発→五井駅15時15分頃着
※上記2枚の写真は、小湊鐵道HP,ツイッターより

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小湊鐵道  団体ツアー列車キハ40、急行「さと山」号(五井⇔上総中野往復)



五井(ごい)駅、12時24分発車


乗車中のキハ40-2急行「さと山」号は、12時24分五井駅発上総中野行き普通列車(キハ211+キハ205)の一番先頭に併結。
普通列車に併結して運転されるが、途中駅でのドア扱いは主要駅のみ。


小湊鐵道直営のカフェ&売店「こみなと待合室」の店員が手を振り、列車を見送り。
 


五井機関区の脇を走り過ぎる。







木造古典貨車





JR内房線と分かれ、房総半島の内陸部へ。





上総村上(かずさむらかみ)駅

駅本屋は国登録有形文化財

下段窓が開くキハ40



海士有木(あまありき)駅


今は使われていない側線が残っている。

小湊鐵道は古い木造駅舎が数多く現存。海士有木駅も駅本屋は国登録有形文化財。

駅名標は木製




上総三又(かずさみつまた)駅





上総山田(かずさやまだ)駅

構内に側線があり、JRから導入した「キハ40」は、千葉貨物駅から上総山田駅まで陸送され、ここから小湊鐵道に搬入された。


五井行き上り普通列車と交換

交換列車はキハ200形2両編成

交換列車の前寄り車両は、窓の四隅が丸みを帯びた非ユニットサッシの前期製造車



後ろ寄り車両は、窓がユニットサッシの後期製造車

小湊鐵道の車両は、製造時期により仕様が異なる。


首都圏であるが田園地帯が広がる。

養老川を渡る。


房総半島内陸部を流れる河川の岸辺には繁った竹林が多い。




光風台(こうふうだい)駅 

小湊鐵道の中では最も新しい駅。ホーム上の屋根も広い。


駅名標は天井から吊されている都会ではよく見かけるタイプだが、小湊鐵道では珍しい。



馬立(うまたて)駅


駅本屋は国登録有形文化財





養老川を渡る。



上総牛久(かずさうしく)駅


上総牛久駅は小湊鉄道の拠点駅であり、数少ない有人駅
当駅折返し列車も多く、ホームは3番線まである。
また、観光列車「里山トロッコ」も停車し、土休日には当駅折返しの「里山トロッコ」も運行される。



駅本屋は国登録有形文化財




上総牛久駅を過ぎると、列車本数は激減する。
住宅が減り、車窓は里山の雰囲気が増す。



上総川間(かずさかわま)駅(反対側)





上総鶴舞(かずさつるまい)駅(駅舎は反対側)


上総鶴舞駅は関東の駅百選に選定。駅本屋は国登録有形文化財。

構内には側線、使用されなくなった島式ホーム、旧鶴舞発電所建物が残っている。

上総鶴舞駅を後に。キハ40とキハ200を併結。



上総久保(かずさくぼ)駅(ホームは反対側)

駅のシンボルの大イチョウの木がある。(反対側)



人造ダム湖の高滝湖付近の養老川。この辺りは護岸が整備されている。



高滝(たかたき)駅


観光列車「里山トロッコ」は、下り列車のみ停車する。

駅本屋は国登録有形文化財


昔ながらの便所もある。

ローカルな里山を走る。

小さな踏切




里見(さとみ)駅には、定刻より約10分遅れて到着。

この駅は、小湊鉄道で数少ない有人駅で、上総牛久駅〜上総中野駅間で唯一列車交換を行う駅

観光列車「房総里山トロッコ号」も停車する。


列車到着に合わせ、ホームで特産品などを販売。

里見駅構内では、いちはら市民活動団体「喜動房倶楽部(きどうぼうくらぶ)」のメンバーが駅喫茶を営業。原則第1・第3土曜・日曜・祝日に営業。産直品、焼き芋、祭り寿司、コーヒー、ケーキなどをいただける。観光列車「房総里山トロッコ」停車時間にはホームでも販売。


本来は13時10分〜13時23分まで13分停車するところだが、遅延のため僅か3分間の停車。

里見駅は、かつてここが里見村だったことに由来するが、里見村の名は戦国時代に当地を治め、「南総里見八犬伝」でも有名な里見氏に由来する。
今では駅名に名残りをとどめているだけである。

駅本屋は国登録有形文化財




小湊鉄道では、上総牛久-里見間が票券閉塞、里見-上総中野間がスタフ閉塞
そのため、列車交換を行う当駅では、駅員による懐かしい列車交換作業風景を見ることができる。





養老渓谷駅から五井駅に向かう観光列車「里山トロッコ4号」と交換

発車を待つキハ40(団体ツアー列車)+キハ200(定期列車)



昭和54年富士重工製造





JR時代には「キハ40-2026」だったが、小湊鉄道では「キハ40-2」に改番


塗装はJR東日本東北地域本社色のままであるが、車体側面に小湊鉄道のロゴ「K.T.K」が新たに入った。


里見駅には、以前「アート漫遊いちはら」というイベントで使われた「ボール式信号機」のモニュメントがある。
ボールが下がっていると停止、上がっていると進行という方式の列車用信号。

ウィスキーのソーダ割り「ハイボール」は、かつて米国の鉄道で使用されていたボール型信号機が語源といわれている(諸説あり)。
列車の長い停車時間、乗客は駅に降り立ちウィスキーを飲みながら発車を待ち、発車時間が近づき、信号機のボールが上がる(=ハイボール)と、ウィスキーをソーダで割り一気に飲み列車に戻ったといわれている。


里見駅を発車


列車は里山カフェの横を通り過ぎる。



いくつもの切り通しを抜ける。

トンネル


飯給(いたぶ)駅



駅前(反対側)には、「世界一大きなトイレ」と称するトイレ“Toilet in Nature”が設置





キハ40営業運転開始のため、沿線にはカメラマンの姿







(続く)